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4月6日(2013年) デスゴールも何のその、追加タイム逆転弾

 2013年4月6日(土)、浦和レッズは埼玉スタジアムにジュビロ磐田を迎えてJリーグ第5節を行い、相手の前田遼一にシーズン初ゴールを決められたが、その後逆転勝ちした。

リーグ戦は好調なスタート

 ミシャ監督の2年目、レッズは開幕から3勝1分けとリーグ戦で好スタートを切った。
 この年加入した興梠慎三が1トップを務めることで、前年そのポジションに入って苦労していた原口元気が左のシャドーに回り本領を発揮。リーグ戦で2ゴール、ACLで1ゴールを挙げていた。

前田の初ゴールも関係ない

 この磐田戦では、新加入の那須大亮が3バックの中央でリーグ初先発。古巣に立ち向かった。那須はここから定位置を獲得していく。
 雨と風が強まる中で試合はスタート。レッズは前半、PKのチャンスに失敗すると、その後磐田に先制を許してしまう。しかも得点者は前田。そのころ「前田遼一にシーズン初ゴールを決められたチームはその年降格する」という、いわゆる“デスゴール”伝説があった。
 このときスタンドに「えっ!?」という空気が漂ったのかどうか。覚えている人は教えて欲しい。僕は「伝説も今年で終わったな」と思った。

森脇が、そして原口がゴール

 誰に決められようと失点は失点。取り返すことだけ考えて後半に入った。
 77分、左CKから新加入の森脇良太が頭で今季初ゴール。森脇は前半の失点に絡んでおり、それを自分のゴールで取り返した。
 そしてアディショナルタイム。カウンターから原口がドリブルで磐田陣内へ。最後はループシュートがGK川口能活の手に当たりながらゴールに吸い込まれた。原口はそのままゴール裏のサポーターに駆け寄り、ユニフォームのエンブレムをつかんで感極まったようだった。

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首位を射程距離に置くシーズン

 開幕からの無敗を劇的な逆転勝ちで守った。5戦全勝の横浜F・マリノスには届かなかったが、首位を射程距離から逃さない粘り強さを見せた。このシーズン、終盤までこの位置をキープしていた。
 決勝点を挙げた原口は、「GKと1対1になったときは緊張したが、自分の気持ちとサポーターの気持ちとチームのみんなの気持ちで入ったんじゃないかと思う。普通に打っていたらGKに当たっていたと思うから、浮かして正解だった。その場面で決められるようになったのは一歩前進だと思う」と語った。
 同点ゴールの森脇は泣き顔でサポーターにアピール。雨で判別しづらいがおそらく涙は出ていなかっただろう。後の“森脇劇場”はまだ制作途中だった。

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 止まない雨の中だったが、選手とサポーターによる「We are Diamonds」の合唱が響き渡った。

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 ところで前田遼一は試合後「(シーズン初ゴールの相手が)浦和で良かった。浦和なら落ちないだろうから」と語ったらしい。

 さて、みなさんは2013年4月6日、何をして何を感じていましたか?

※この内容はYouTube「清尾淳のレッズ話」でも発信しています。映像はありませんが、“ながら聞き”には最適です。
【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。



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