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8月15日(2007年) 記憶に残るゴールは記録にも残る決勝点だった

 2007年8月15日(水)、浦和レッズは万博記念競技場に乗り込んで、ガンバ大阪とJ1リーグ第20節を行い、1-0で勝利した。ずっとリーグ戦の順位では首位、G大阪に勝ち点差をつけられ2位にいたレッズだったが、この直接対決の勝利で勝ち点1差に詰め寄った。
 それだけではなかった。

 夜になってもまだ気温が30度を越す、暑い終戦の日。拮抗した試合の決勝ゴールを挙げたのは永井雄一郎だった。
 0-0で折り返した62分、ロブソン・ポンテのパスを田中達也がスルー。それをエリア手前で受けた永井が、巻いたシュートをゴール右上隅に決めた。その後も両チームが高いレベルで渡り合ったがレッズがこの1点を守り、「ナショナルダービー」と呼ばれたライバルとの戦いを制した。
 この試合の終盤、レッズユースから昇格2年目のFW小池純輝がJリーグ初出場。直後に相手GKと1対1になるビッグチャンスを迎えたが、決められなかった。

この試合Jリーグデビューした小池(MDPから)

 この年のレッズは初めてACLに出場し、グループステージを突破。リーグ戦でも開幕からわずか1敗を続けていたが、引き分けが多く、2敗のG大阪を勝ち点で上回れないでいた。最後の直接対決となるこの試合で勝利し、勝ち点差を1に詰められたのは大きなことだった。

 もう一つ。この試合にはG大阪のホーム連続無敗記録更新が懸かっていた。ここまで前年から継続して25試合連続ホーム無敗。レッズと並ぶJリーグ記録に到達しており、この第20節で引き分け以上なら、G大阪がJリーグ新記録を達成するところだったが、結果としてレッズがそれを阻止したことになる。

 記憶に残るゴールが多いと言われる永井。熱い戦いの中で決めたこのゴールもずっと僕の記憶に残っているが、ある意味で、記録にも残るゴールだったのだ。

 また、エイコこと小池は今も東京ヴェルディで活躍を続けており、J2リーグ出場ランキング3位タイの475試合出場(8月14日現在)という素晴らしいサッカー人生を送っているが、この2007年8月15日の試合で最後のビッグチャンスにダメ押しゴールを決めていたら、ともずっと思っている。
 彼の生涯記録に「J1ゴール1点」と残るのはもちろんだが、それだけではなかったのではないか、と思えてならないのだ。

 さて、みなさんは2007年8月15日、何をして何を感じていましたか?

【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。

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