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12月15日 (1993年) シーズンの最後は、素晴らしくwonderな日

 1993年12月15日(水)、浦和レッズは駒場競技場にガンバ大阪を迎えて、Jリーグ2ndステージ第18節(最終節)を行い、2-0で勝利した。これがシーズンを通して8勝目。1stステージに続いて2ndステージも最下位が決定し、必然的に年間順位でも最下位という屈辱的なJリーグ元年だったが、最終節ということで、試合後に選手、スタッフが場内を一周しスタンドのサポーターに挨拶しているときには、ブーイングやヤジがほとんど聞かれず、1年間の戦いへの感謝、来季への希望、スタジアムが一体となる心地良さなどが渦巻いた、幸せな時間が流れた。

 前半、水内猛が先制。相手に得点を許さず、64
分にも水内が追加点を奪う、理想的な得点経過で勝った。複数得点差で勝つのは初めてだった。また年間4回対戦するリーグで、唯一G大阪には2勝した。
 他のチームに比べれば、ささやかだったが、そういうおまけも付き、喜びを増幅させた。

この日2得点の水内。シーズン最多得点者になった

 この1週間前にはアウェイの国立競技場で、ヴェルディ川崎に敗れて相手の優勝を見るという悔しさを味わったし、4日前には天皇杯で横浜フリューゲルスに逆転負けし、大会が終わったばかりだった。

 そんなネガティブなことを感じさせないスタジアムだった。
 レッズサポーターは、シーズン終盤になって歌われ出した「Can't Help Falling in Love~好きにならずにいられない」を試合前にスキャットで合唱し、徐々に闘う気持ちを盛り上げていった。
 もともとレッズサポーターは、連敗していようが、前節に大敗しようが、新しい試合に臨むときは連勝しているかのような、ポジティブな雰囲気を作り出していた。試合中に失点すると、すかさず「浦和レッズ」コールなどで選手の顔を上げさせる応援と共通するスタンスだったかもしれない。

 この1試合だけを切り取れば、応援も試合内容も結果も終了後にセレモニーも、すべてが最高の、まさにワンダーランドだった。

 ついでに言えばMDPも、シーズン初めて完売した。

初めて完売したMDP

 さて、みなさんは1993年12月15日、何をして何を感じていましたか?

【あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~】は、レッズサポーターのみなさんから投稿を募っています。浦和レッズ30年の歴史をいっしょに残していきましょう。詳しくはマガジン「あの日のわたしたち~浦和レッズ30年~」のトップページをご覧ください。

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