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私はアドリブができるようになりますか?

「先生、私はアドリブができるようになるのでしょうか?」というご質問を、生徒さんからいただくことが稀にあります。
正直言って、それはやってみないとわからないことだとは思いますが、私が考えているできるようになる可能性について記してみたいと思います。

なお、「アドリブが出来る」という定義についてはいろいろ考えはあると思います。
ここではとりあえず、ジャズの超スタンダードナンバー(「枯葉」など)数曲以上をジャムセッションの場でソロを取ることができ(描き譜ではなく)、第三者が聞いても違和感のない演奏ができると言う風にしておきたいと思います。

あくまで私の勝手な考えなのですが、アドリブが出来るようになるにはいくつかの土台となる条件があると思っています。
それぞれの条件に対する有利さ(ここでは「ポイント」とします)を合わせたものが土台となり、その人に合った練習を重ねることで徐々に出来るようになってくるものなのではないかと思っています。

【お願い】以下は私の個人的な考えです。ご了承いただける方のみ、読み進めてくださいますようお願いいたします。

条件1 楽器をはじめた年齢と練習時間

楽器をはじめた年齢と、現在に至るまでの総練習時間です。
幼少の頃ピアノを習っていて、大人になってからハーモニカをはじめた場合はピアノをはじめた年齢で考えます。(ほとんど記憶がない場合でも)
当然のことながら、年齢が若く、その頃からたくさん練習している方がポイントが高いです。特に、10代以下ではじめている方がより高くなるのではないかと思っています。また、その頃に楽譜に縛られないトレーニングを受けていたり、コードを弾く機会が多い方が、更にポイントは高いように思います。

条件2 幼少時から現在までのリスニング環境

同居の家族が音楽好きだったり、本人も若い頃からよく音楽を聴いていた、という方がポイントは高いです。また、ジャンルは歌謡曲などの邦楽よりも洋楽、ジャズなどの方がよりポイントは高くなるように思います。
なお、この条件2は1とリンクする面もあり、1のポイントが高ければ音楽に触れる機会も増え、2のポイントも高くなりやすいです。

条件3 生まれ持った耳の良さや運動?!能力

もちろん、練習することで後天的に身につくとは思いますが、スポーツと同じでもともとのポテンシャルの高さは人によって違いがあるように感じています。

条件1から3のポイントの合計点が高いほど、適切な練習を行うことでアドリブが出来るようになる確率がより上がると思っています。
ポイントが低ければ、練習で補うことになります。ちょっと書きにくのですが、健康寿命が尽きるまでに実現できるかどうかは、やってみないことにはわかりません。
そして、同じ練習内容、時間でも、脳が若い方がより効率的に吸収できる可能性が高いのではないかと考えています。(ただし、練習内容の工夫などにより補うことも可能だとは思います。)

私自身はまだまだアドリブ初心者で出来ないことも多々ありますが、いちおう定義は満たしてセッションにも月1,2回の頻度で参加できています。
3つの条件に対する私のポイントはだいたい下記の通りになります。

条件1:25歳まで楽器経験一切無し、音楽は中学の授業まで。ただ、ハーモニカをはじめたのが20歳代だったので、まだ比較的若かったです。なので、ポイントは「やや低」でしょうか。

条件2:父が演歌好きで、子どもの頃に聞いたのは演歌がほとんど。中学以降はソフトテニスに明け暮れ、音楽を聴く余裕も無し。1のポイントも低いことから、ここでのポイントは「低」、、。

条件3:書きにくいのですが、プロ奏者を含む複数の方からよい意見をいただいたことがあります。ポイントは、良く見積もれば「高」でしょうか??

では、どのような練習をすれば、定義を満たすことができるようになるのでしょうか。
もしかしたら、特に条件1が高い人とそうでない人とは、アプローチの方法が違うかもしれないと思っています。
次の機会に、私が実際に試したアドリブの練習内容について記してみたいと思います。⇒「続・私はアドリブができるようになりますか?

注) 上記は私個人の考えをまとめたものです。あくまで参考とし、例外も多々あるであろうことを承知しておいてください。

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