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お手柔らかにどうぞ

旅の記録

何も生み出さず、誰も傷つけず、ひたすら漂う生活を送っています。

つい先ほど思い立って「文章を書く練習」をしようとパソコンの画面に向かっています。が、まったく筆が進みません。久しぶりにストレッチをしたときのような、いた気持ちいような、悪くないもどかしさを感じています。

特にテーマは決めていませんが、「旅」について記録していきたいと思います。どこか知らない土地に行くこともそうだし、友だちと遊びに行くこともそうだし、なにより人生はどこに向かうかわからない「旅」のようなものだと思っていますので、そんな日々を記していけたらと考えています。

マイブーム「海賊」

早速ですが、今ハマっているものについて。

ご存知、司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』を読んでからというもの、海の男=海賊野郎に興味を持ち、そこから、白石一郎さんの『海狼伝』、和田竜さんの『村上海賊の娘』、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズと、海賊関連の作品を鑑賞しまくっています。他にも近いところだと、司馬遼太郎『坂の上の雲』、ディズニー映画『トレジャー・プラネット』なんかもやっぱり良かったですね。

先日、書店を歩いていて、政治学者でアナキストの栗原康さんの新刊が出ているのを見つけました。タイトルは『サボる哲学―労働の未来から逃散せよ』。たまりませんね。この人の本は、いつもタイトルを見るまでもなく購入してしまうのですが、今回もガツンとやられました。

本書のなかで、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウのモデルになったと言われている海賊、ジョン・ラカムについて書いた文章があります。

だから、真に海賊らしい海賊はジョン・カラムだ。栄光なんていらない。男らしさなんていらない。働きたくない。略奪したい。そのための技術を発明していく。

権力に反発するけど、決して正面から組み合わない。同じ土俵では戦わない。地団駄踏んでる権力者を、軽やかに笑いかわす。そんな飄々とした感じに惹かれるものがあります。

世界の海援隊

僕に「海の向こう」に憧れる童心を取り戻させてくれた、司馬遼太郎描く坂本竜馬。『竜馬がゆく』のなかで、幕末の日本を奔走し、回天を成し遂げたあとの竜馬について、以下のような記述があります。

海の仕事をする竜馬にとっては、ときに革命は片手間の仕事であった。長崎で海援隊実務を見つつ、京の風雲が混迷するや、にわかに上京し、船中八策をかかげて討幕後の政体を明示しつつ慶喜に大政奉還させて一挙に統一国家を実現してしまったあたりは、どちらが本業なのかわからない。大政奉還実現後、革命政府の大官などにはならぬと明言し、
「役人はいやだ」
といった。西郷がおどろき、ではなにをするのだと重ねて問うと、
「世界の海援隊でもやる」
と竜馬は言い、西郷を唖然たらしめた。

男の価値とは野望の大きさである、的なことを誰かが言っていたような気がしますが、こういうスケールの大きな生き方をしたいもんです。

人生の荒波を物ともせず、傍若無人な荒くれ者たちを従え大海を渡り、地球をまるごと住処とする。そんな破天荒(笑)な人生という旅の道中、いろんな出会いもあるでしょう。そのなかで、いまこの文章を読んでくれているあなたの旅と僕の旅が交差することがあったら、とワクワクします。いつかは世界の「海賊」に、と夢見る旅の記録、気長にお付き合いいただければ幸いでございます。

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