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仕事にやりがいや使命感を見出さない!でもそれで本当にいいのかな…?

こんばんは、岩戸さゆです。

前回、仕事について気合を入れて火事場の馬鹿力的に頑張ったりする事は、私にとって良くないことであると感じている話をしました。

今日は、日々の仕事に対してそう感じるだけではなく、仕事自体についてやりがいかあるか?楽しいかどうか?を深く考えないほうがいいかもしれないと感じていることをお話しします。


「好きなことを仕事にすること、それは必ずしも正解ではない」

この考え方に初めて触れたのはおよそ四半世紀前、私が中学生の頃のことです。

ある専門学校に行けたらいいなぁと感じていて、中学卒業したらその道に行くのもありではないかと現実的に考えはじめ、その学校へ資料請求をしました。

それまでは自分が大人になったら何をしたいかなど本気で考えたことはあまりありませんでした。そんな中でも漠然と「好きなことを仕事にするっていうのがかっこいい」とは思っていて、自分の父親のようにサラリーマンになって夜22〜23時ごろに帰ってくるような大人にはなるもんか、とは考えていました。

さて資料が届きました。その上で友人を誘って入学説明会にも参加してきました。

そこが昔から有名なアニメーションの専門学校なんですけど、届いた資料と説明会でもらった資料、合わせると膨大な量でした。ビデオテープもありまして、再生デッキを持っていないがにもかかわらず今でも大切にとっておいてあります。

その中でも特に何回も何回も読み直した本がありました。確か「アニメーターになるための虎の巻」というようなタイトルだったかと思います。アニメーターを目指すためのQ&Aコーナーがあり、一つだけ今でも覚えているのが

「アニメが大好きなので、アニメーターになるべきでしょうか?」といった感じの質問だったと思います。

それに対する回答が…

「好きなことを仕事にして、もしそれがうまくいかなかった場合に好きなことをすら失う可能性があるから、好きだからこそ、その道を志すことは慎重に考えてください」

中学生の私に衝撃が走りました。

好きなことがあればとことん追求して、それを仕事にすればいいと思っていた。

結局その学校へ行くことはありませんでしたが、無料で頂いた資料によって、大変貴重なパラダイムシフトが私に起こりました。


さて、現在の私の仕事内容は、果たして私の好きなものなのかどうか?というと…

好きか嫌いかで言うと好きなことで、やっていて苦にならないこと…「苦手ではないこと」をやってます。今のところサラリーマンとしてこれが妥当な落としどころかなと感じています。

好きで好きで仕方がないことや、自分が本当に人生をかけてやりたい!と強く思うことを仕事にした場合、情熱が燃えたぎっている時はもちろん楽しいと思います。

でも、その情熱に燃え上がる瞬間があるのであれば、必ずしぼんでいく時期もあるんですよね。もしくは、自分が情熱を持っていたとしても世の中の流れでそのニーズ自体がなくなってしまうこともあると思います。

そうなったときに仕事に行くのが辛くなってしまうリスクと常に隣り合わせだなと思います。

またこれは別の問題ですが、情熱をキープできたとしても人間関係が悪いだとか、仕事の負荷や待遇がハードすぎるなどしんどい側面のある職場を経験してしまうこともあると思います。これは非常につらいですよね。

このことから、もしも好きなことと得意なことが別々にあって仕事としてどっちを選ぶかな?ってなった時は、好きよりも得意、いや「苦手じゃないけどコンスタントにそこそこできること」を選んだ方がいいかなと私は思います。

また、得意なことで、かなり極めていることをスキルとして持って就職してしまうと、その後の伸びしろがなくてつまらなく感じる可能性もあるかなとも思います。そのスキルを武器にして入社し、また別のスキルを伸ばし始めるチャンスに出会えれば話は別ですが!

前回も語ったように、できるだけいつでもフラットな気持ちで臨むのが仕事には大事だと思っています。そのための手段の一つとしてあまり熱くならないで済む(私情を挟まなくて済む)ような仕事を選ぶこともひとつの要素なのかもしれません。

ただしこれはあくまで企業に雇われている身としての考え方です。
私が自分の持つ資格を冠し非営利組織でエッセンシャルワークをしていた頃は、そりゃあみんな使命感を持って働いていました。
企業と非営利組織とではそのあたりが根本的に違いそうです。

さて、現実的に考えると私にとって仕事ってあくまで「生きて納税していくため」にやんなきゃいけないことであり、そこから逃れられません。本来であれば「自分ができることを役割として担って、社会に自分のスキルを貢献すること」が仕事である、とかっこよく言いたいところですが、それは結果論である気がします。

そう考えたときに「仕事に行くのが嫌になっちゃう」リスクというのは、できるだけ減らしたほうがいいんですよね。

朝起きたら仕事に行くのが当たり前で、私はどうしてこの会社にいるんだろう?とか、なんで通勤電車に揺られて働かなきゃいけないんだろう?と考え出すとどんどんしんどくなります。できるだけフラットに生活できたらと思います。

…ん?

ちょっと今書いていて思ったのですが、これってもしかして思考停止では…?

いやちょっと、今リアルに自分の考え方に対して疑問が湧きました。大丈夫ですかねこのコレ?

ん、いや、40歳としては年齢相応なのでは?
うーん。

怖い。

しかし今現実に、やりがいとか考え始めるとしんどくなる一方なんです。

一つ確実なことは、職場が人生の全てではないということです。

このnoteも含め、いくらでも欲求を満たせることができるんだということも、何度も転職した身としては感じていることです。

私がここまで言うのはきっと、今の会社がめちゃくちゃ居心地がいいのだと思います。

ある種ぬるま湯かもしれないです。茹でガエルかもしれないです。

このままで大丈夫なのかな?

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