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『自民党の統一教会汚染』の疑問点・矛盾点②(鈴木エイト氏が安倍元総理と統一教会の蜜月関係を2013年からと設定した訳)

『自民党の統一教会汚染』で鈴木エイト氏は統一教会が安倍元総理に接近したのを第2次安倍政権が本格スタートした2013年だとしています。
なぜエイト氏は両者が接近した時期を2103年としたのか?
エイト氏が2013年に設定した理由を解説します。



◼️鈴木エイト氏独自の見立て

2012年12月、政権を奪取した安倍晋三は悲願である憲法改正の実現に向け、長期安定政権を目論んだ。そこで(中略)安倍は目先の国政選挙や改憲運動を進めるために、最も関係を持ってはいけない相手からのアプローチを受け入れる。教団サイドと距離を置いていたはずの安倍は、自身の政治的野心と引き換えに危険な取引を結んでしまう

出典:鈴木エイト「自民党の統一教会汚染」

鈴木エイト氏の見立てでは、
「東西冷戦の終焉で2000年代に入ると自民党議員と反共を掲げる勝共連合=統一教会の関係も薄れていった。
その後の2009年、統一教会は新世事件を起こし一斉摘発を受ける。その後も数件の問題を起こしたことで統一教会内部では『国会での追及・教団本部へのガサ入れ・解散命令』を危惧し、これらを阻止するため政治家対策強化を図り、2013年、第2次安倍政権を本格スタートさせた安倍総理(当時)に接近。2013年夏の参院選で安倍総理は教団からの組織票を貰う見返りに教団に『警察の捜査の先送り』と『国会での追及』を止める約束をする。
憲法改正のための長期政権を目論む安倍総理と警察からの捜査を阻止し教団の体制維持を目論む統一教会、両者の思惑は完全に一致し7年8ヶ月の共存共栄の蜜月関係は続いた」という。

ターニングポイントとなったのは2000年代後半。全国の複数都市において統一教会系の霊感商法が摘発され、その追求が東京都渋谷区松濤の本部教会にまで至ることや宗教法人解散命令へ発展することを危惧した教団松濤本部は、組織防衛のため政治家対策を強化。一連の働きかけが露わとなったのは12年12月の第2次安倍政権発足以降のことだ。

出典:鈴木エイト「自民党の統一教会汚染」

公安部は教団のお膝元である南東京教区本部事務所や地区教会である渋谷教会と豪徳寺教会への強制捜査を行い、本丸である教団の松濤本部への“ガサ入れ”も秒読み段階とされた。実際にこの時、公安部は教団松涛本部への家宅捜査を視野に入れて動いていたという。この公安部の動きに対し教団は、本部が家宅捜索を受ける事態となれば宗教法人の解散命令へ発展しかねないと危惧、複数の有力な警察官僚出身の国会議員へ庇護を求めた。国際勝共連合の梶栗玄太郎会長がこれらの国会議員に懇願したとされ、結果として教団本部への家宅捜索は実現しなかった。以降、警察が教団本部に迫った形跡はない。

出典:鈴木エイト「自民党の統一教会汚染」

組織票支援の見返りに国会での追及から「守ってもらう」必要があった。

出典:鈴木エイト「自民党の統一教会汚染」

この時(*2013年7月の参院選)、信者には組織票支援の見返りとして「教団への警察の捜査を先送りにしてもらう」「選挙終了後に、徳野英治会長が安倍総理に会いに行く」との話が伝わっていた。

出典:鈴木エイト「自民党の統一教会汚染」


◼️鈴木エイト氏は安倍元総理が統一教会と距離を置いていたのを知っていた

鈴木エイト氏には統一教会が安倍元総理に近づいたとする時期を2013年に設定する必要があった。何故か?

反統一教会でクリスチャン教会牧師の中川晴久氏の証言がある。
中川氏の証言では2011年か2012年、霊感商法対策連絡会で中川氏・エイト氏・有田芳生氏が同席した際にエイト氏は有田氏から直接、安倍元総理が統一教会と関わっていないことを聞いていたのである。

(2011or2012年霊感商法対策連絡会で)エイトさんの横に座ってたんですけど。その時に有田芳生さんが安倍さんに直接聞いたらしいんですよ。「統一教会と何か関係あるんですか?」そしたら「それらしき人はフラフラいるなぁとは思うんだけど、僕は関係してない」ということをハッキリ言ってると言った。それを聞いてエイトさんも「おぉ」て言ってたんですよ。だからたぶん分かってたんじゃないかな、と僕の印象ですよ。
分かってて、その安倍さんとの関係ていうのを一生懸命リンクさせようと頑張ってたんじゃないかなと

出典:https://youtube.com/watch?v=tUfA8opWLM4&si=dOhurAm691UCheZv



また鈴木エイト氏自身も2013年3月15日に開催された全国霊感商法対策弁護士会の全国集会で当時、参議院議員だった有田芳生氏の講演内容に触れ、エイト氏執筆の「やや日刊カルト新聞」2019年3月19日付の記事で以下のように記述している。

出典:「やや日刊カルト新聞」2013年3月19日付


有田芳生氏は、安倍元総理が統一教会に距離を置いていたことは同氏のブログで2006年に3回にもわたって言及している。
2006年当時も統一教会を追っていた鈴木エイト氏がこの有田氏の一連のブログを見ていないとは考えにくい。

出典:2006/6/17 有田芳生ブログ「安倍晋三氏に接近する統一教会」
出典:https://blog.goo.ne.jp/arita0327/d/20060912
出典:https://blog.goo.ne.jp/arita0327/d/20060921


鈴木エイト氏は2013年までに数回にわたり有田芳生氏から直接、安倍元総理が統一教会と距離を置いていることを聞いていたのである。だから統一教会が安倍元総理に近づいた時期を2013年以降に設定する必要があったのだ。


◼️統一教会を延命させたのは民主党政権!?

鈴木エイト氏の見立てによれば
「2009年の新世事件からの一斉摘発で統一教会は『国会での追及・教団本部へのガサ入れ・解散命令』を危惧し、体制維持のため2013年に本格始動した第2次安倍政権に接近した」という。

⚫︎2009年6月:新世事件→一斉摘発
⚫︎2009年9月:民主党政権スタート
⚫︎2012年11月16日:衆議院解散(*野田元総理「近いうち解散」)
⚫︎2012年12月16日:衆議院総選挙(*民主党下野)
⚫︎2012年12月26日:第2次安倍内閣スタート
⚫︎2013年:統一教会「国会追及・ガサ入れ・解散命令」阻止のため安倍元総理に接近?

皆さんは疑問に思わないですか?
2009年の新世事件からの一斉摘発で統一教会は「国会での追及・ガサ入れ・解散命令」の一歩手前までいき、いつ解散命令が出るか分からない状況に陥った。これを回避するために政治家対策を行った。
だったら普通、2009年にスタートした民主党政権に政治家対策を行いませんか?なぜ2013年の安倍政権誕生まで待つ必要があるのでしょう?それまでに「国会追及・ガサ入れ・解散命令」が行われたら元も子もないと思うんですけど…
しかも安倍元総理と野田元総理との党首討論で野田元総理が突然「近いうち解散」を明言し安倍元総理もビックリして聞き返す程でしたよね。いつ政権交代が起きるか分からない状況で、当時はまだ暫く民主党政権が続くのかな、とも思われていました。
統一教会は自民党議員に関わず、民主党(立憲民主党)・維新など自民党以外の議員とも鈴木エイト氏の言葉を借りれば「ズブズブの関係」だった訳で、教団解散の危機に自民党に統一教会が義理だてする云われもない訳で…
と、考えると寧ろ統一教会は民主党に政治家対策を仕掛けていたとみる方が自然にも思えてきます。解散寸前までいっていた統一教会を延命させたのは民主党政権ではないのか?ガサ入れを止め公安・警察に圧力をかけたのは民主党政権か?
あれあれ!?この当時、民主党には参議院議員として有田芳生氏がいました。なぜ解散寸前までいっていた統一教会をそのまま放置したのか?延命させたのか?なぜ現在のように民主党政権は問題にしなかったのか?特に有田氏は何をやっていたのか?もっと解散命令に向け与党議員として頑張れば良かったのではないか?
いや、いろいろ考えたら疑問が湧きすぎて夜しか眠れません(笑)


◼️鈴木エイト氏は単なるアベガー

安倍元総理と統一教会が接近した時期を2013年に設定した鈴木エイト氏。その理由は2013年までに数回にわたり有田芳生氏から「安倍元総理は統一教会と距離を置いている」と聞かされていたからです。
あともう一つの理由。それは鈴木エイト氏が単純にアベガーなだけです。

エイト氏が統一教会を追い始めた動機はエイト氏のお姉さんが統一教会信者だったからです。当初はエイト氏も党派に関係なく統一教会を追っていたそうです。事実、エイト氏が最初に追った議員は民主党の足立区議です。
しかし、私がエイト氏の過去10年分のX(旧Twitter)を追う限りエイト氏が単純なアベガーであることが分かります。左翼系の弁護士や有田芳生氏・菅野完氏らの影響をよく受けていることが分かります。
特に、エイト氏は菅野完氏に全幅の信頼を寄せ心酔しているようにすら思えます。
菅野完氏が日本会議・森友学園問題から、鈴木エイト氏が統一教会から安倍政権打倒、アベガーをやっていたのでしょう。それを真に受けハネたのが山上徹也です。
菅野完氏が関わった森友学園問題は菅野氏の自作自演、菅野氏のでっち上げです。菅野氏の日本会議、エイト氏の統一教会にしても事実関係を歪曲した陰謀論の類いです。


◼️鈴木エイト氏の情報の嘘

信者には組織票支援の見返りとして「教団への警察の捜査を先送りにしてもらう」「選挙終了後に、徳野英治会長が安倍総理に会いに行く」との話が伝わっていた

出典:鈴木エイト「自民党の統一教会汚染」

2013年夏の参議院で安倍元総理は組織票支援と引き換えに、統一教会への「警察の捜査の先送り(*ガサ入れ)」を約束したという。

では、統一教会へのガサ入れは本当に計画されていたのか?この時、統一教会が働きかけた政治家として名前があがっているのが亀井静香氏(*2005年自民党離党→国民新党結成)と小野次郎氏(*2009年8月衆議院落選→2010年1月自民党離党→みんなの党→現在、立憲民主党)です。

しかし小野氏は統一教会からの依頼もガサ入れについても完全否定している。

お尋ねの件は心当たりが全くありません。梶栗さんという方は名前も知らないし、一面接もありません。従って、何か依頼されたこともないし、それを誰かに伝えたこともありません。

出典:鈴木エイト「自民党の統一教会汚染」


また鈴木エイト氏が入手したという「選挙終了後に徳野英治会長が安倍総理に会いに行く」という情報ですがこれは一切事実無根の情報です。こちらについては以前に投稿したので、そちらをご覧ください。

鈴木エイト氏は、定期で虚偽情報を摑まされているな…と寧ろこちらが心配になるくらいです(笑)


◼️結論

鈴木エイト氏が統一教会が安倍元総理に接近した時期を2013年に設定したのは
① 鈴木エイト氏が2013年までに数回、有田芳生氏から直接「安倍元総理は統一教会と距離を置いている」と聞かされていたから
② 鈴木エイト氏がアベガーだから(*単純な安倍元総理・自民党叩きをしたいから)

この件で鈴木エイト氏が摑まされた虚偽情報
① 統一教会への「国会追及・ガサ入れ・解散命令」の情報は事実無根
② 徳野英治前会長は安倍元総理に会っていない

以上のことから安倍元総理と統一教会が接近したストーリーも鈴木エイト氏の妄想ストーリーであるとするのが妥当でしょう。

それに何といっても統一教会=勝共連合は、統一教会が日本に入って来て以来一環して自民党支持の団体ですからね(笑)
2013年に改まって安倍元総理が統一教会に組織票支援の依頼、お願いをしなくても統一教会=勝共連合はずっーーーーーと自民党支持の団体です。
鈴木エイト氏にはその観点も抜けているんですよね(笑)


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