大好き友達と電話した

 躁鬱がピークになって、なんかもう本当になにもできない、やばいなこれ、このままだとなにか良くないことをしでかして負のループに入って終わるな。せめて孤独だけでも解消しなきゃ。
 と思って中学校からの友達に電話をかけた。性別は違うけど、めちゃくちゃ仲が良い友達。年齢が22を超えた辺りから年に数回会う友人というのは非常に貴重になってくると思うのだけれど、私が東京に遊びに行くと必ず会うし、彼が地元に帰ってきた時も必ず会う。そんな感じの友達。
 何か話したいことがあるわけじゃなかった。上手く話せるとも思わなかったし。ただ、声を聞きたいなと思っただけ。結局電話には出なかったので(突然かけてごめんね)声聞きたかっただけだから無視して、って追いLINEした。

 数時間後、日付が変わってからごめん寝てたと返信があった。律儀で優しい。そのあと数分置いて、今からでもできるよってメッセージ。私のことをよく理解している、と思いながら電話をかけた。1時半まで話そ、って言って。返事は「朝まででもいいよ」で、本当に私のことを理解しているな、とまた思った。

 電話の内容は、まあ、いつも通り。近況報告と、雑談、最近の推し活。大抵この3つで私達の世界は形成されている。
 うつ病すぎるんだよね、って話をしたとき、彼は先人ということもあり優しかったし、行ける距離にある精神科をおすすめしてくれたりした。正直集落すぎて即バレして噂が広まるのが確定しているため地元の病院の精神科には行きたくないという話をしたら、少し遠くの村にあるよ、って教えてくれた。優しい。精神科ってこんな感じだよ、っていうのも教えてくれたり、まゆのそれは怪我と同じだよ、脳が怪我してるだけ。と言ってくれたりもした。病気に理解があるのももちろんだけど、彼は特別優しい人間とかではないため、私に向けて優しさを与えてくれていることがわかって嬉しかった。無言の間が苦手な私のために、話すのが得意というわけでもないのに話題を用意してくれていたし、息が詰まりすぎないように話題の転換を程よくしてくれた。もう寝るよ、って3時半に言った私にだめ、まだ寝ないでって駄々を捏ねてくれて、これも私が喜ぶと知ってやっているなと思えて嬉しかった。そうして4時すぎにはちゃんと寝かせてくれる。優しい、ありがとう。

 次の約束をするときに、また連絡するねという私に対して、近々じゃないと怒るからね、って言う。私はこれも、愛だなって、思った。


 周りの人間のたくさんの愛情に助けられて生きている。
 私もちゃんと返せる日がくるんだろうか。わからないけど、返したいと本当に思っている。
 今はまだ少し甘えさせてほしいと思うし、みんなは優しくいいよって言うに決まってる。ありがとう。
 愛してるって言葉にするとちょっと仰々しいけどさ、でも私、みんなのこと愛してるって思うよ。

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