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映画「オン・ザ・ロック」ちょっとだけネタバレ感想:真のニューヨーカー気分を味わえ!巣ごもりの秋!

来ましたね、秋の良作。ソフィア・コッポラ監督作品に、ラシダ・ジョーンズ出演だったら、観に行かないわけにはいかないでしょってなことで、ウキウキ観てきました「オン・ザ・ロック(原題:on the rocks)」。

◆ストーリー


NYに住むローラ(ラシダ・ジョーンズ、Netflix「ブラックAF」)は幼い娘二人と夫の四人暮らし。ある日、夫の浮気を疑わざるを得ない状況が発生し、ローラの風変りな父親フェリックス(ビル・マーレイ(「ゴーストバスターズ」)と浮気調査に乗り出すことになる。

◆全てが自然体

この映画の一番の魅力が、何と言ってもその自然体。

まずソフィア・コッポラ監督の「街」の映し方、見せ方が凄く好きだなーと思った。アイコニックな建物や景色を見せつけたりはしない。特段、映りの良さを気にするでもなく、あくまでその街に精通していなければ出来ない表現方法で、その街を本当に訪れた気持ちにさせてくれる。


「ロスト・イン・トランスレーション」で魅せた東京には監督の興味が、「オン・ザ・ロック」のNYに対しては監督の愛情がそれぞれ反映されているように思った。

それから、誰に共感するってやっぱローラ。女性としての偏差値は非常に高い人だと思った。
母として毎日疲労しても、オシャレさを失わないし、夫が社長を勤める会社のシャレオツパーティーに顔を出しても、全く違和感はなかった。勿論、本人は自分や生活に不満があるだろうけど、あそこまで頑張って更に完ぺきにするのは無理だと思う。
ローラの年代の女性って色んな映画でキャラクターにされるけれども、ソフィアコッポラが描くこの女性ってやっぱり、ほんまの意味で素敵な人でした。

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◆親子関係については、感想はひとそれぞれかなー

父フィリックスと、娘ローラの関係も面白かった。
恐らく一般論で言えば、娘にやや肩入れしすぎの父、過去の経緯からいまだに父親を必要としている娘のアンバランスな関係が描かれているんだと思う。

でも、やっぱり父親にしか分からない、娘への深い理解がそこかしこに出ているなーとも、あたしは個人的に思った。幼い娘が二人いるのに、夫の浮気を疑うだけでも、まずはしんどい。友達に相談しても、「浮気はないでしょ」といわれるだけで、消化不良。ローラ自身もまずは自分と同じ「疑い」を持ってくれる味方が欲しくて、父親に相談してたのは明らか。

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それから、浮気調査ってなかなかできない。プロに頼むのは最終手段だと思うし、自分で尾行するのもみじめすぎる。父親があそこまで演出してくれたから、ローラだって、文句言いながら楽しめたんだと思う。

誕生日プレゼントの件についても、個人的にはフィリックスに一票。ローラが普段つけてる時計(ちなみにカラフルでめちゃめちゃ可愛い)から考えると、ベストギフトについても意見は分かれるところだと思う。

<オススメ度>
決めた、在宅でもアクセサリーつけよう ★★★★★
そして金ネックレス探そう ★★★★★
あれ、ローラの旦那さんお下品映画の常連じゃない?★☆☆☆☆

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