ぼる塾のはるちゃん。
「愛のあるいじり」というのがよくわからなかった。
いくら当人同士が良くてもただの悪口にしか聞こえないし、だから愛のあるいじりだろうと、私が言われたわけでもなんでもなかろうと、聞くだけで薄く浅く傷ついてた。
だからはるちゃんのことも少し苦手だった。
なんのきっかけだったか、ぼる塾のYouTubeにはまってどの動画も楽しく見てたんだけど、時折はるちゃんがあんりちゃんや田辺さんのことを「テブ!」とか「豚!」っていうことがあって、そのたんびにうっすら傷ついてた。
はるちゃんが悪い子じゃないことは十分わかってたし、3人は本当に仲が良いし、私が傷つくことは余計なお世話というか邪魔な感情でしかないことはわかっていたけど、耳にするたんびにひやっとしてチクっとした。
はるちゃんはずっと笑顔だった。
はるちゃんのなんの曇りもないまっすぐな明るい笑顔が好きだ。
それを見てると、本当にあんりちゃんや田辺さんのことが好きなんだって伝わってくる。
はるちゃんはあんりちゃんや田辺さんに少しの照れも見せず「可愛いよ!」とか「愛しい!」って言う。
何回も見るまで気づかなかったけど、それは「デブ!」とか「豚!」って言うときと何にも変わらなくて、はるちゃんの中で同じことなんだなって気づいた。
はるちゃんは本当に2人のことが好きなんだ。
愛のあるいじりって本当にあるんだ、と思った。
あんな風に誰かのことを「かわいい!」とか「愛しい!」とか無防備になんの見返りも求めずまっすぐに言える人を他に知らない。
眩しい。
でもなんとなく女友達だからかな、とか考えてた。
そんなふうに無防備にまっすぐ伝えられるのは、家族でも恋人でもなくて、ぼる塾の関係性があってだろうと何と無く思ってた。
でもそれはまったくの思い違いだった。
ぼる塾のメンバー4人のリレーエッセイ連載の自分の回で、はるちゃんは恋の話をしていて、はるちゃんはそこでも、恋でも、なんの曇りもなくまっすぐで眩しかった。
失恋の話をしているのに、明るい文体で、でもちゃんと切なくて、とてもはるちゃんらしい文章だった。
誰かのことを好きって言う時に、なんの保身もなくて見返りを求めることもなくて、無防備に無邪気に「好き!」って言える素直さは本当に眩しい。
別れてしまったけど、いい恋だったんだなというのが伝わってきて、その恋をいい恋にしたのもはるちゃんのまっすぐさだったんじゃないかな、と思わせる。
素直さとかまっすぐさって割と先天的なもので、後から身につけようと思ってもどうにかなるものでもないけど、何かや誰かを「好きだな」って思った時は、はるちゃんの底抜けに明るい笑顔を思い出して、力をもらおうと思っている。
このあんりvsはるちゃんのあんり罵倒時のはるちゃんの楽しそうな顔!
はるちゃんが悪口言うのも、そういうことを言って、あんりちゃん田辺さんのリアクションやツッコミを引きだとそうとしてること、笑いにストイックなはるちゃんが一つでも多く笑いを作ろうとしてるんだってことも最近やっと気づいたよ。