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紫色の聖夜(200字ノベル)

伝説では紫の星を聖夜に見つけると願いが一つ叶うという。

少年は屋根に登り夜空を見上げた。
しかしどんなに目を凝らしても紫の星は見つからない。
諦めて屋根を下りるとローズマリーが足元に咲いていた。
これも紫か、と少年が一つ手に取ると花の中央に小さな少女が眠っていた。
おどろいた少年はそのまま花ごと少女を家に連れて行った。
そして少年は小さな少女と幸せに暮らす。

もう誰もいない世界で、ひっそりと。


#小説

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