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秤 / 熊木杏里

「じゅんじゅんの好きな曲紹介」、今回は熊木杏里さんの「秤」をご紹介します。

熊木杏里さんは、僕の学生時代にラジオで曲が流れていたのを覚えていて、
今年(2020年)、たまたまYouTubeのオススメに動画が上がっていて、聴き始めました。

すごく自分の中にスッと入ってきて、サブスクで聴ける全部の音源を聴いたのですが、
心地よくて、ここにも自分の居場所があるって感じられる曲たちだなあって思いました。
きっと、ご本人も素敵な方なんだろうなって思います。

「秤」は、2020年の11月にリリースされたアルバムのラストの曲です。

「秤」 (アルバム「なにが心にあればいい?」収録)


歌詞はこちらです!

すごく素敵な曲・歌詞だなあって思います。
2020年に出会った歌詞の中で、一番好きかもしれません。


「ひとり」を崩して「ふたり」を作り
人は人になることにしたのだろう

心がこんなに確かじゃないのは
誰かの胸に溶け合うためだ

ドラマ「3年B組金八先生」のセリフで、「人という字は一人の人と人とが支え合って出来ている」というのがありますが、
(正確な言い回しは違いますが)

「ひとり」でも生きていけるかもしれない人間という生き物が、「ふたり」もしくは誰かと支え合って生きるということを求めるのは、
そう生きることを神様が選んだ、もしくは見えない何かがそう決めたのかな、なんて思ったりしました。
もしくは、私たちの祖先がそう選んだのかもしれません。

そのために、私たちは確かじゃない心を持ち、誰かの胸に溶け合おうとするのかもって思いました。
(そうじゃない方もいると思います。そうじゃない方がいるということも、そういう風に誰かが選んだのかもしれません)

時に不安になったり、悩んだり迷ったりすることもありますが、
そんな心の弱い面も、私たちに必要なものなのかもしれないなって思ったりしました。

だから、「弱さに終わりはない」のかもしれません。
でもだからこそ、私たちはお互いを認め合って生きていきたいなって思います。


僕がこの曲で一番好きな箇所が、

強さに数字はない
だからこそ感じ合いたい
秤に乗らないものは
無いのではなく それが…

という歌詞です。

確かに、人の強さというものは数字では測れないものだなあって思いますし、
数字に表れない、その人の持っている心の強さというようなものを、もっと感じ合いたいなあって思います。

それは誰もが持っているもので、
その人がこれまで生きてきた人生の年月、
その中で感じてきたこと、考えたこと、やり遂げたこと、育んできたこと、
といったものなのかもしれません。

そういったものは秤に乗せられるものではないと思いますし、
秤に乗らない(=目に見えない)ので軽視されがちですが、

実はそういった目に見えないものこそが、本当は大切で、価値があるものなのかもしれない、と思います。

(以前、こんなツイートもしていました)


そして、最後のサビの部分。

迷いに罪などない
生きているからこそ揺れる

生きていると迷うこともあります。
そんな時、僕なんかはつい、迷う自分はダメだと思いがちなんですけど、
そうやって揺れるのは生きているからこそなんだ、人間として誰もが持っている当たり前のものなんだ、と、
ハッとさせられました。

そして、

ひとりで出来ない事が人であること
それが「想い」

苦手なことやひとりでは出来ないことがあると、それを自分のダメな部分だと思ってしまいがちですが、

苦手なことは得意な人に任せたらいいし、
逆に他の人の苦手なことはやってあげて、
そうやって凸凹を支え合って生きていくのが、人がいる社会ですし、

ひとりでは出来ないことを、誰かと協力して成し遂げる、
そんな社会の一員であることを誇りに思えたらいいなって思います。

そんな中でお互いのことを思い合ったり、リスペクトし合ったり、というふうに、「想い」を交換し合える社会がいいなあって思います。


大切なことに気づかされ、考えさせられた、素敵な曲です。
出逢えてよかったなあって思います。


熊木杏里さんの好きな曲

熊木杏里さんの特に好きな曲を3曲ご紹介します!

「心のまま」 (アルバム「光の通り道」収録)


「Hello Goodbye & Hello」 (ミニアルバム「and…Life」収録)


「雨が空から離れたら」 (アルバム「ひとヒナタ」収録)

(アルバムバージョンとシングルバージョンがありまして、この動画はシングルバージョンです)


読んでくださり、ありがとうございます!!