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帝王切開記録 時系列で感情と共につらつら綴る


●前日 
15時 入院説明
夫同伴で、いつもの産婦人科の診察室にて。
・合併症の話をきいて、同意書にサイン。コウノドリで読んだ「羊水が母の血管に入って大変なことになるやつ」などを思い出す…

・切開のしかた、縦にする?横にする?と聞かれる結局その場で決めきれず、色々考えたり調べたりして、横にすることに。
縦にしろ横にしろ、頭デカくて出すの大変そう。ということだったので、ならば傷口が目立たず、Gパン履いたりする時傷に当たらなさそうな横にすることに。
縦にするメリットは、今後の人生でまたお腹切るときは大抵縦なので、傷が一つで済むということ。
横のデメリットは、皮膚を横にいるけど、筋肉の筋は縦に走っているので、縦に割いて赤ちゃんを取り出すので、寄せた筋肉を戻して留める処置が必要。(なのでもしかしたら痛みが少し縦より強めかも?)そのため時間も多くかかる。

・剃毛
剃らなくっていいと聞いてたけど、やっぱり剃るらしい。
ミュゼみたいに美容的にスムーズにという感じじゃなくて、ブイーンと坊主頭に刈られる時のような豪快な感じでした。覚悟も決まってなかったのでちょっとやだった。

・心電図と、血液検査はその前の診察の時にやってたので省略。血液は輸血やいろんな検査に向けてちょっと多めに採取されました。

17:30 夕食
期待してたより普通だった…。プラスチック器なので病院食感は否めず😂でも、明日は絶食なのでゆっくり楽しむ。


(のちに、これは病人食?だったと知る。普通食は、もう少しはおしゃれだった♥)

18:00 シャワー

あとは自由時間。寝る。
総合病院より、静かで、赤ちゃんの泣き声も気にならず、ぐっすり寝られた。

●当日

6:30 起床 
よく寝れた〜

7:00 あたたかい番茶を1杯。これ以降禁水。

9:00 
・分娩室にて、点滴の処置。
部屋の近くに、生まれたばかりの赤ちゃんたちが5人、ほにゃあと居た。他人の子だけどとっても可愛い。「そうだ、赤ちゃんに会うために頑張るんだ…!」と自分を奮い立たせる。

分娩台に座ると、どなたかの温もりが残っていた…。みんながここで頑張って産んでるんだなぁと、温かいシートから勇気をもらう。
輸血に向けて、ちょっと太い針で刺すよ〜といわれ、ちょちょちょっと待って!と言ったけども、普通に大丈夫でした。

・手術後、腸の動きが悪くなるのに向けて浣腸
痛いのかな…気持ち悪いのかな…と前日まで心底不安だった浣腸。
でも、そういえば肛門に痛覚はあんまりないんだっけ?スルンとチューブが入ってきて、おそらくお水100mlくらいを入れられたけれど、特に痛みは感じなかった…。その場で40秒くらい待ったら、部屋に歩いていっておトイレしてね。とのこと。
途中で耐えられなくなったらどうしよう?!!と看護師さんに(言葉を)漏らしていたけど、漏らしもせず大丈夫だった。普通にトイレがまんする時程度の感じ。

部屋に戻って一応ちょっと時間を置き、トイレへ。おしりからおしっこをしたみたいな感じにサラリと流れてゆく……むしろひどい便秘のときは浣腸したほうが楽そうだ、と思った。昨夜までの未知なるものへの不安は要らなかったな、というくらいあっさりしたものだった。

さて、いよいよ手術を待つばかりである。
はー、やっぱりこわ。

11:00 
夫が面会&緊急のための待機にきて、楽しくおしゃべりする。お腹はうにうに動いてるのに、あと1時間後くらいに出てる…?

11:45
胎児の心拍をモニターで確認
内診で子宮口の開きを確認。まだ1cmしか開いてないし、頭もぷかぷかと、骨盤にハマってない感じ(笑)これはまだ生まれないね〜と。
子宮口があまり開いてない場合、産後に悪露がちゃんと出るようにするため、手術の間に子宮口を広げる処置もするとのこと。ぴえぇ

12:15
いよいよ、先生の手が空いたので手術室に歩いて移動。
手術室には、よく見るビカビカのライトがふたつ。オペ着をきた看護師さんたち。磨かれた金属の手術器具…あれを使うんだよな…こわ

ここまで来るともうテキパキと事を進められる。
点滴をつけてる手だけど服を脱いで、帽子を被り髪の毛を入れる。手術台に寝せられる。身体を消毒。
脊椎麻酔をするため、横になって丸まる。背骨を突き出すようにして、注射の針を指してもらう。ズブっとして、1分くらい…?麻酔を入れられる。

ここまではイメトレできてた。が、身体が麻痺してくる感覚がこわくて、次にすぐ仰向けにされて腹を触られるので怖くなってきた。

で、心の準備を整えるまもなくなんやかんやされそうになる。

もーこわくて、ここまで来たけどちょっとまって欲しいというか、やっぱり帝王切開やめたいくらいこわい気持ちになって、
「いやだ〜!…いやだ〜!」と呻いてしまう。

いやっていってもなぁ、頑張らないと赤ちゃん会えないよ!
どのへんがいや?
「あーなにがいや、、変な感じです〜〜…涙」
「お腹も触られてるのわかるからまだ駄目です涙」
そりゃあ感覚ゼロにはならないよ!押されたり引っ張られたりはするからね!
麻酔切れないうちにやっちゃわないと大変だよ!

声出して良いから、頑張ろうね〜!

「あーいやだ、
あーーーーいやだーーーーいやだーーー
あかぢゃんがんばろうねええぇぇ
はーーーいやだーーあかぢゃんーーー」

みたいなことを呻きながら手術されるかっこ悪い患者でありました。。

しかしいざ始めればほんとに痛みは感じない。
何されてるかわからないけれど。
グイグイされては、いるけれど。
看護師さんが手を握っててくれて耐えられた。

はい、そろそろ赤ちゃんでるよ〜
と、ここまで麻酔から10分くらいの体感。

頭上にいて手を握っててくれた看護師さんが、
お腹をうえからグッグッ…と押して、
だんだん赤ちゃんが出てきたもよう。

「あー頭おっきいねぇ〜!もう一回押して!」
グッグッグッグッ
はい、赤ちゃんでるよ〜〜

お腹が軽くなる感じがして、
「おぎゃろろろろろ〜〜!」
(羊水を口に含んでるのか、うがいみたいな感じ笑)
と産声をあげてくれました!!✨

「やっぱり頭おっきいね!男の子、おめでとう〜!」

赤ちゃんをふきふきしてくれたのち、
私の顔の方に抱き上げて、見せてくれました。

ちゃんと見えて、
あ〜がんばったねぇ、会えたねえ!と声かけた
あとはすぐ赤ちゃんは色々な処置をしてもらいに連れて行かれ、私も縫合をしてもらう段階に。

ここからの方が時間は長くて2〜30分くらい…?

頭大きいって、どんくらい大きかったんですか…と聞くと、
「体重は3336gで普通だけど、頭囲が37.5cm!
34cmくらいが普通で、37cmは生後一ヶ月の子くらいだねぇ。下からはやっぱり出なかったかな〜」
とのこと。

めっちゃ嫌だけど、陣痛で苦しんでからの緊急帝王切開よりは良い決断だったよな・・・と自分を励ます。

「頭いい子なんだわなぁ」
とおじいちゃん先生。(この病院の神のような存在。娘の時、初めのエコー診る際に、不安な私を見ておなかにゆっくり手を当てて、ハンドパワーを送ってくれた想い出がある。おかげで娘は、SGAだけど合併症なにもなく元気なのだとすら、思う。笑)

時間のかかる縫合中、気を紛らわそうとなるべく、
今赤ちゃん何してるんですか…
あとどれくらいですか…
などお話してみる。

いよいよ最終段階だよ〜!!
パチン。パチン。パチン。パチン。
ホッチキスのような音。

最後に縫い目を留めてるらしい。
「それって、術後取るんですか?」
うん、ホッチキスを取るように、取るよ〜痛くないからね。
(…ほんまかいな……)

「そういえば、子宮口広げるのは、やるんですか」
はは、もうとっくにやったよ〜!
「え、おまたから、やられてたんですか?!」
中からだよ〜
「な、中から!!!」

いろいろびっくりでしたが何とか終わり、
看護師さん5人がかりで私の身体をコロコロ転がし、拭いたり服を着せたりしてくれ、ストレッチャーへよいしょ。

手術室をでた所で、
赤ちゃんを抱っこさせてもらって、夫と対面!!
前日の9/1から、ガラス越しでない生対面が可能になったとのことで、ラッキー✨

抱っこするとほわほわで、
でも予定日過ぎてたせいかしっかりしている!
目もあくし、髪もふさふさ、爪もなんならちょっと伸びてて切りたいくらい(笑)
色々話しかけてる5分くらいの間に、「くしゅん」と初くしゃみも見せてくれました👶💕

渡していたケータイで、看護師さんが写真と動画たくさんとっててくれて嬉しかった…

そして、病室へ。


13:30
ストレッチャーから4人がかりで、ベッドへ移動させてもらう。
足を持って曲げ伸ばしされるけど、自分の足がどうなってるのか本当に分からない。目で見ると膝は曲がってるのに、何もされてない感じ。
いや、強いて言えば
厚めの布団に下半身くるまれて持ち上げられてる感じ…と思った。
この頃はまだ痛みなし。

14:30
じんわり、おなかになにかギューと圧を感じる。
夫、何もできないのでいったんかえる。私はちょっと寝ようとがんばる。

15:00
傷口の場所はよく分からないけど、横一筋に痛い。動いてなくてもずっと痛い。更に、ずっと寝てるせいかお尻がいたい。
足は、動かそうと思っても動かない。
というか、動かす…という司令が足に出せない感じ。

15:30
足はまだ動かないので麻酔はそれほど切れてない?お腹の方から順々に麻酔は効いてくものだから、抜けるのも順々になのだろうと。お腹はジンジン痛くて、深く息を吐いて痛みを逃すようにする。
看護師さんを呼んで体制をかえてもらうも、どの格好でも痛い。
痛み止めの坐薬を入れていい時間とのことで、使う。うーん、効いたような効いてないような。

16:00 
夫と娘と母が面会に!
一晩ぶりの娘、かわいいが、手を伸ばし指先で握手するのが精一杯。
子宮が収縮する後陣痛がよく感じられるように。これがまた傷と重なって、自然分娩のときより痛い。

17:30
みんな帰る。
暇だと痛みに集中してしまうので、アマプラで鬼滅の刃を見始める。これが正解だった…!
次の痛み止めを貰える時間を目指して、鬼滅の刃に頑張って集中し、痛みを紛らわす。
気が向いたら、ちょこちょこ生まれたよの報告をラインでする。

18:30 痛み止めもらって、また鬼滅の刃
   飽きたら家族新聞づくり。読書。
↓  夕飯も飲水もなし。ただ耐える。
00:00 痛み止めもらって、何とか寝ようとする。
↓  うとうとできた
03:00 坐薬を使う
↓  ちょっと夢見た!ということは寝れた!?
05:30 起きちゃった!

痛いけど、少しマシになった気がする。
今日は、尿道管を抜いて、歩く練習するらしい。




術後1日目 9/3(日)
もう今日は疲れちゃったので細かくは書かない
いろいろ飛ばすけど

15:00 尿道管ぬく
チューブが入って膀胱の入口で風船みたいなものを膨らまして固定してるらしく、まずその風船をしぼませる。(何かそういう機能があるらしく痛くない)
チューブを抜く。
ズルっと抜ける感覚が一瞬あり、オエっと思うが痛くはない。

・トイレに行く
まず起き上がれない。
(ここからずっとギューっと痛い)
自動ベッドで頭を高くする。身体を横向きにする。足を1日ぶりに床に下ろす。足を揃えて、立ち上がりやすいようにまっすぐ座りなおす。しばらく覚悟を決めるタイム。点滴のバーに掴まって立ち上がる。

(ここからずっと傷がヒリヒリ痛い)
まっすぐ身体を伸ばせず、腰曲がった状態で足を踏み出す。とりあえず進めた。トイレをする。ちょっと違和感があって時間がかかる。寝てて溜まってた悪露が出る。
下から産んでないので、会陰はまるで普通のため、お尻拭いたりするのは余裕。
立ち上がってパンツを履く時傷に当たりそうで怖い。

何とか手を洗う(一刻も早く座りたい)
歩いて戻る

…というのを毎回感じながら、頑張って動かねばならない。明日から母児同室が始まる…お世話なんてこの状態でできないよおおおおおという気持ち。



16:00
赤ちゃんが、産んだあとちょっと抱っこした時ぶりに部屋に来てくれ、会えた。
触りたい気持ちは山々なのに身体が痛いのが怖くて、とにかくじっくりお顔を眺める。

なんだか
自然分娩のときは、自分の赤ちゃんを見ると
あぁ私から産まれてきた子!胸があつくなる!愛おしい!おまたがキュンとする!って感じが込み上げてきたんだけど

痛みに耐えてるせいか、あぁ可愛い…くらいの感情だったのが、少し切なかった。
そういえば、つわりが酷い間も、「そらちゃんを可愛いと思う時にジュワッと出てくる幸せホルモン」みたいなのが減った気がした。
痛みと、愛しさとは、なんかこう…押し合い引き合いする感情なのかもしれない…。伝わるかな…。

でも、なんとかがんばって身体をおこし、
肌に触れてみたら赤ちゃんのぬくもりを感じて、
あぁ、私の子だ!!!!!って思えた😊よかった。
自然分娩のときに思った、おなかがじんわりあったかくなるみたいな感覚はやっぱりないけど…かわいい。
明日から一緒に過ごすうちに、少しずつ感じるだろう。


動くと痛い。というのを頑張ったので今日はつかれた。アマプラ見る余裕なし。目を閉じます。


術後2日目 9/4
午前中から母児同室開始。

またまた疲れたので細かくは書かないけど、一緒に近くで過ごして、母乳をあげて…とすると、やっぱり知らないうちにすんごい優しい声で話しかけてる自分がいる。ちゃんと私の子。
泣き声が娘より激しい。
ミルク全然残さない。どころか、規定量だと足りなさそう。同じ私の腹から生まれてきてるのに、もう既に何もかも違う。個性、生まれ持ったもの…。どんな子に成長していくのかとても楽しみ。


面会に、私の母と、菊地家のご両親とか交互に来てくれた。母は、息子の命名をきいて涙してくれた。大事に育てるね。
菊地家さんもとてもとても喜んでくれた。これからも、よろしくお願いします。


母児同室、痛みはありつつも、忙しく一生懸命、わりと楽しみながらやれてたのに、面会も終わった夕食後、突然異変が。


なんだか、とってもさみしくて悲しい。

何が哀しいかわからないけどとにかく涙が出る。

せっかく子ども生んだのに、
子ども生んで育てて働いて旅行して、だからなんだっていうんだろう…なんのために生きるんだろう…

みたいなところまで思考が落ちる。



ああそうだ、産後はホルモンの急落がすごいって言うもんな、と思って調べてみると
産後2〜3日くらいから2週間後までのあいだくらいに起きる気分の落ち込みを、医学用語で「マタニティブルーズ」というらしい。こんなにバッチリ、突然来るとは。

夫に悲しい旨伝えると、お話するかい?と言ってくれた。それだけでまたボロボロ泣ける。

テレビ電話でお話する。
娘ちゃんがママを心配する…かと思いきや、ずっと一人の世界でおもちゃに集中して自分の都合で話しかけてくるのがおもしろい。
だんだん落ち着いてくる。


大丈夫になった!
夜中も授乳やお世話あったけど、悲しくなることもなくもう全然大丈夫そう。大変なときは看護師さんにヘルプ求めれば助けてくれるし。(神様に見える)

話聞いてもらえて良かった。

ふと、
私はけっこう図太い方なのにこんなふうになるんじゃ、産後ママたちみんなどんなふうに過ごしてるんだろ?助けてくれる人の居ない環境だったりしたら産後うつ、そりゃあなるよな。
助けてくれる人いたって悲しくなるんだもんな。
など思う。


体と心の変化が激しいなと、改めて実感した出産なのでした。すでに手術の記憶忘れてきてるので、書いてて良かった。(笑) こんな風に感じる(ひともいる)んだなと、なにか考え広がったら嬉しいです。
このへんで終わりにします!


よし。息子可愛いぞ。お姉ちゃん娘もかわいいぞ。
朝ごはんが楽しみだ。
では、おしまい!

2023.9.5 7時 第二子出産後さやこ

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