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卒業旅行でJR北海道全部乗ってみた 其ノ漆

いままでのあらすじ

千歳線を完乗し、
手数料を渋って地元地銀の札幌支店を目指し、
わざわざ札幌にお金を卸しに行った筆者。
次の目的地である留萌を目指すため、
まずは札幌駅から深川駅を目指すのだ。

廃止前の留萌本線の時刻表を忘れたので
ここから曖昧な表現が増えます。

札幌〜深川

日が傾いてきた札幌の街。
お金を卸し、財布が物理的に潤った筆者。
留萌を目指すため、
まずは特急列車で深川駅を目指す。
が、帰宅ラッシュが始まりかける時間帯。
自由席乗り場の最前列で
30分前から並んでいた…
つもりだったがなんとそこは
とかち号の乗り場。
すぐ隣のカムイ号乗り場は、
JKを先頭に長蛇の列。
ひっしゃは めのまえが
まっくらになった!▽

まあ別の空いてる列に並び直して普通に座れたが。
しかし、特急列車で通学だなんて
随分ブルジョワだねぇ。
岩見沢駅を過ぎた辺りで
ようやく車掌が検札に来た。
が、自分の席に中々回ってこない。
筆者は地獄耳を生かして
車掌の言葉を盗み聞き。
どうやら新千歳空港駅からICで入場して
特急券も買わずに乗り込んできた客がいるようだ。

そいつはあれか。
首都圏や関西の私鉄しか知らない人間か。
個性的な公共交通の使い方してんねぇ!
確信犯じゃねえかなぁ、と思いつつ…
車掌も若手のようで、
その客の対応に時間がかかっている様子。
結局、筆者が深川駅で降りるまで
検札が来なかったのだ。
今後も頑張ってくれ、JR北海道の若い車掌さん。

ところで札幌〜岩見沢なのに特急使う若者が結構多くてびっくりしたわね。
道民はやはり距離感と金銭感覚の相対が
他と違うのかしら。

深川〜留萌

検札は来なかったが、
筆者はちゃんと正規の切符で乗ったので、
深川駅の自動改札を堂々と通過。
ショルダーバッグが引っかかって
クソ通りにくい。
留萌行の列車までかなり時間があったので、 
駅前のセイコーマートでおやつを購入。
外はもう暗かったので、
探索する気にならなかった。
駅員が暇そうにしていたので、
翌朝の特急宗谷の指定席を購入しておく。

ぼけっとしてると留萌行きの改札が開始。
月末に廃止が決まっているからか、
需要を見込んで2両編成に増結されているようだ。
それでも2両かい…
乗客は7割が鉄オタ、3割が通勤通学客。
しかし通勤通学客は後の終点となる
石狩沼田駅で全員下車。
闇夜のおかけで沿線風景など全く見えず、
真顔の成人男性集団列車と化した。
石狩沼田駅以降は終点の留萌駅まで
客の乗降は完全に0。
そりゃ廃止になるわ。
死んだ目をしてると終点の留萌駅に到着。
夜は無人扱いらしく、
運転手が運賃を精算していた。

まずは写真を撮影。

ぶれぶれぶれぶれぶれまくって
増毛方面…

当時は既に駅舎直結のホームしか使われておらず、
跨線橋の階段は厳重に封鎖されていた。
かつて増毛駅まであった時代の電光掲示板が
物寂しさを醸し出す。

駅ナカは留萌本線の思い出でいっぱい
うーん、国鉄駅舎!
稚内より先に感じてしまう最果て感

駅ナカを見学する鉄オタ達の表情も
心なしか哀愁を漂わせている。
聞こえる音はシャッター音と足音のみ。
駅前もたまーに車の通過音が聞こえるぐらい。

これが、廃止直前の終点駅というものなのか。
ここがかつては規模の大きい途中駅で、
国鉄時代は宗谷本線の幌延駅までを結んでいた
羽幌線の始点駅だったというのに。

普段乗らない癖に残せとゴネる
わがままな住民が住む大赤字路線と違い、
ここは自治体が「もういらない」と見捨てた路線。
その証明をするかのように、
最終の深川行きの乗客は、
先ほど深川駅から一緒に乗ってきた
鉄オタしかいなかったのであった。

入場改札をしてくれた鉄道員が、
発車時に、我々に向かって最敬礼の如く
頭を下げていたのが、
目に焼き付いている。

筆者は最初で最後の留萌本線を完乗した。

次回予告

くそう!
深川駅の近くには旅行支援を適用できる
宿泊施設がないじゃねえか!
翌朝は宗谷号で稚内に向かうから
深川でも札幌でも旭川でもどこでもいいが、
深川は前述の通り無理!
札幌は遠すぎる!
かくなる上は旭川しかねぇ!
流石大正義東横イン!
旅行支援も使えるし
旭川駅周辺には2店舗もあるじゃねえか!
特急に乗ってる間に空室を検索!
あれ、満室…?

次回「さやかみ 死す!」
デュエルスタンバイ!
深川〜旭川 と2泊目

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