【1989年100日旅】63日目。ウプサラ
1989年6月7日。旅は63日目。歴史博物館へ。1600年代にウプサラ大の解剖学の講義が行われた解剖劇場という部屋を見た。採光用の丸天井の直下に解剖台があり、周りを囲んで急勾配の階段教室になっていた。時に市民も券を買って解剖を見たらしい。よりによって小雨の降る日で、ぞわっとした。
ウプサラ大学は科学が強い大学のようで、ノーベル賞受賞者を多数輩出している。同じ寮に滞在しているウプサラ大学への日本人留学生はみな医師だったらしい。解剖劇場があるしなあ、と子供心に思った。この日の午後は寮で日本人のランちゃん、かおちゃん、さきちゃんと、ラッシーという男の子と遊んだ。
ラッシーは9歳くらい。テレビの忍者キャラにはまっていた。私の5歳の弟を忍者&空手マスターだと思い込んだか、荒っぽく攻撃する。最初は弟はうれしそうにしていたけれど、次第に痛さに本気になり、気付いたら石を投げてラッシーを泣かしていた。ラッシーは「忍者、卑怯なり」と思ったに違いない。
こんな感じの63日目。旅は残り37日。
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