twitterに「ニュースレター」が実装されたのでクリエイターにとって使えるか試してみた

小夜夏ロニ子です。


twitterに「ニュースレター」という機能が追加されたので登録してみました。
まだあまりよくわかっていませんが、こういうのはとりあえず試してみるタイプなので。
ひとまず今回は、ニュースレターという機能がなんなのか、現時点でわかっていることをお伝えします。

この機能は"Revue"というオランダの会社がやっていたサービスをtwitter社が買収し、そのままtwitterアカウントでログインして使えるようにしたものです。
日本では2/2から追加されています。
一言でいえば、無料のメールマガジン発行機能です。
読者はメールアドレスを登録すれば、作者の発行するメールマガジン(このメールのような)を受信できる、というシステムのようです。
メールマガジンは(おそらく)無料配信と有料配信が選べます。
SNSのタイムラインで日々情報の洪水を浴びる現代では、情報の信頼度を「誰からの情報か」という視点で事前に見ている傾向があります。
頑張って自力で精査するには、ネット上の記事はあまりにも広告が多過ぎ、内容の薄いもので溢れかえっています。
そこで信頼できる情報源として、人を当てにするというわけです。
個人で発行できるメールマガジンの仕組み自体は昔からありましたが、現代では今一度「情報源として信頼できる」という価値で直接読者とつながる仕組みとして機能するだろう、ということみたいです。

主な利用者は記者やコンテンツ制作者を想定しているようです。
例えば官能小説家の私なら、「今週の気になるR18作品」だとか、「新しく見つけた開発法」「マニアックなプレイの知識」などがテーマにできそうです。
アウトドアが趣味の人が「今週見つけたヤバいガジェット」を毎週発行したり、vtuberの熱心なファンが配信を全部見るのがつらいライトファン向けに「今週の配信内容ダイジェスト」として配信へのリンクと内容の概要を文字で載せたり、いろいろ使い道はありそうです。
要するに「元々情報感度の高い人(発行者)に先に情報を集めてもらって、精度の高い情報を得られる」というメリットが読者にはあります。視点自体に価値があるわけですね。
他にも、コンテンツの制作状況や、新作発売時に配信メールをファンに送る、なんて使い方もできそうです。
この辺りはci-enやpixiv fanbox、fantiaのような支援サービスと同じですね。

tweetを挿入したり、見出しをつけたり、画像を挿入する、リンクを貼るなど、ブログ的な最低限の見た目変更はできそうです。
あと広告が(多分)挟まらないのはいいですね。noteみたいに無広告テキストメディアは間違いなく需要があります。

思いつきで語っていた連続ツイートを改めて「先週気づいたこと」のようにブログみたいにまとめ直して発行したり、何かに苦労して試行錯誤して解決した流れをまとめてみたり、TLでは流れていってしまうツイートをコンテンツとしてちゃんとファンに届けられる、という部分はいいと思います。

他の支援サイトやメルマガサイトに比べて優位な点は、「twitter上だけで完結する」という点でしょうか。
支援サービスでもなんでもそうですが、特に収入源や販売商品にリーチしてもらうために他のプラットフォームを介する場合、もっとも高いハードルは「ログイン」です。
作品は気になるけど、よく知らないサービスへの新規登録はめんどくさい、という感情にどう対処するかは、ネット上で商売する上では避けては通れない課題です。
そこがtwitterアカウントと元のメールアドレスだけで完結し、かつわざわざ登録してくれた読者に余計な広告なしで情報を届けられるこのサービスには可能性がありますね。

有料メールマガジンの手数料は5%のようです。詳しい料金体系はまだ発行してないのでわかりません。試しに100円とかできたらやってみてもいいんですが、まだ日本円に対応していないという情報もあります(ググった)。
twitter社はこのサービスを、コンテンツ制作者やキュレーターの新たな収入源として使ってもらうことを想定しているようです。
他にブログやらHPやら支援サイトやら色々サイトを作って管理しなくても、とりあえずtwitter上で発信と集客とファンとの関係構築ができるということで、楽っちゃ楽ですね。
特に文字で活動している小説界隈の方は、向いている発信媒体かもしれません。
メールマガジンでのセールスはそれこそメールが登場して以来ずっと使われている手法ですし、古くはセールスレターという手紙で商品を買いたくさせたりする手法があるので、商売目線では使い方は結局セールスレターとブログかな、という印象です。
ま〜アクセスがこう簡単だと情報商材屋も稼ぎやすいプラットフォームになっちゃうのがちょっと気になるかな。
そういうの売らずに例えば趣味で情報感度高く収集したものを発信して稼げる人、ってのも多少は出てくると思いますし、そっちをtwitter社とRevue社は目指しているみたいですが、これな〜情報商材に悪用される未来が見えるんだよな〜なんとか防げないかな…。

期待はしていますが、個人的に気になったのは以下の点です。
・文頭にひらがなを入力すると最初に入力したアルファベットだけ半角で決定されるの、普通にバグなので直してほしい
・サイトも規約も日本語対応していないのでアダルトOKか確認しづらい
・日本円の表記がなさそう
・アーカイブはどうなるか(ブログと違って過去記事が見れない?)
・予約配信、新規登録者への自動配信はどの程度可能か
・情報商材被害を防げるか

アーカイブが残らないなら、ci-enとfanboxでのブログ発信をやめるのはちょっと響くので、統合する感じにはならないでしょう。
平行で使うのは純粋に作業量が増えますが、支援サイトにもメッセージ機能があるし、まあ使い分ける感じかな。作品制作状況と発表の場はブログ、小夜夏ロニ子自体の見つけてくる情報発信はニュースレター、みたいなのがいいのかなぁ。今のところ。

うまいこと使えそうなら、私の視点で気になる情報を不定期に発信していこうと思います。小説で食っていこうとしている私が色んなクリエイター向けのサービスを使ってみた話なども配信します。

興味あれば購読してみてください。

小夜夏ロニ子のニュースレターを読んでみる


いただいたサポートでえっちな作品を購入し、私の小説をよりえっちにします。