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立ち位置がズレたら見える景色が全く違った…。

何度も聞いた話なのに、スッと頭に入ってきて、意味が良く分かった。
こんな経験を最近しました。

一般社団法人クロスオーバーの農福連携コーディネーターの沖村さやかです!

私は、当時、新人類と呼ばれた世代で、学生時代から今日まで、様々な職種を経験しています。

飲食店のウェイトレス、町医者の受付、建材店事務、宿坊のお手伝い、農地の入力、労災の入力…

飽きっぽいのと、もっと違う仕事をやってみたいという好奇心と両方で、様々の仕事を経験しました。

だから、客から店員立場が逆転して、視点が180度変わることは良くあることでした。

ところが、つい最近とても自分にとって不思議で貴重な体験をしました。

昨年一般社団法人セルプセンターを退職し、別の法人を立ち上げた時の事です。

それは、農福連携コーディネーターという職種は変わらずに、立場が福祉側から、農業側へ立場が少し動いて、本当に真ん中になった時のことでした。

青果物の卸売り企業の従業員のS君に、
『前から言ってるように、自分らの都合のいい仕事ばっかやって、工賃上げろって言われても無理なんだよ。
今、来てくれている事業所みたく、金にならない仕事もやってくれた所には、儲けられる仕事を優先的に回してやろうって俺は思うよ。』

え?S君、至極まともなこと言ってる…。
前職のセルプセンターにいた時も全く同じセリフ言われてたのに、なんで気が付かなかった?
その頃は障がい者の工賃向上という仕事の目的があったから、心が動かなかった?

『そうだねぇ。仰る通り…。』そう絞り出すように返答するのが、精いっぱいでした。
商売って信頼関係があってのもので、利益の追求だけではないのかもしれません。

そしたら、障がい者事業所でも、社会の輪に入るには、薄利の仕事も分けながら、同志として認めてもらう事かもしれません。

障がい者が自分の立場ばかり主張する事は決して良い事ではなくて、持ちつ持たれつの関係が必要と考えます。

異なる分野間の協力を実現するための第一歩は、価値観を共有しお互いの立場を知るということです。

これが、地域のバラバラとした点を面にして一つの布を織りあげることにも、繋がるのではないでしょうか。


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