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「キッチンツアー動画」裏ばなし


いろんな想いが頭の中を駆け巡る。言葉にしないとパンクしそうだから、noteにそっと綴っておく。


最近の私の頭の中は、母のYouTube動画で占められている。noteの記事も、母に関することが多い。

気になるのは、再生数のこと。誰にも見てもらえない、読んでもらえない、目に留まらないって作り手側がしんどいから。

『私は何をしているんだろう』
『こんなことを続けても意味がないんじゃないか』

そんな思考が生まれないように、観てもらえる、再生数が多いって大事だ。

でも、再生数がグングン伸びたころ、本当に、本当に、心の底から大切だと思ったのは、たった1人でもいいから、誰かの心に届ける何かだ。

それは動画を観て、

『私も酢チキン作ってみような』
『ロールキャベツやコロッケを手作りするのは面倒だけど、やってみようかな』


そんなふうに1人でも誰かの心を動かせたなら、もうそれだけで充分じゃないだろうか。

と思いつつも今回YouTubeにアップした「キッチン動画」を観たら、ジーンときて泣きそうになった。

それは、

結婚してても、孫がいても、雪深く、裏が畑でシカが出没するような田舎に住んでいても、

家族以外の誰かが、「自分のことを認めて評価してくれることがものすごく大事」だとわかったからだ。

帰省したとき、

「お母さんのキッチンは古いながらも魅力があるよ」
「お母さんの料理は美味しいから自信を持っていいよ!」

いくら私が母に伝えても響かなかった。

「さやかのうちのシステムキッチンのほうが魅力的だよ」

「私は普通だから。そんなことないよ」

母は、いつも自分のことを否定するような発言をしていた。

それが3か月前から始めたYouTubeのコメント覧で、「キッチンが綺麗」、「素敵」、「キッチンツアーが観てみたい」、なんてお言葉をいただいたものだから、

『じゃあ、みなさんがそこまで望むなら、キッチンツアーの動画を作ってみようかな』

そう気持ちが変化した。母は視聴者の方に動画を届ける側なんだけど、観てくれた人のフィードバックがあることによって、母自身も自信がつき、自分のことを否定しなくなり、変わっていった。

私の言葉だけじゃ足りなくて、視聴者の人に認められて、初めて信じられるようになった母。「自信」は、自分や家族以外の誰かに認められて生まれるものなんだと実感した。

自分がここにいる、こんな生活をしているよって、普段の様子が、動画配信することで、たくさんの人に観られて反応がある。

コメント覧を覗いてみると、料理やキッチン、収納や整理整頓に興味がある人以外にも、ガジェット系に強い人、ファッションやインテリアに興味がある人、光熱費高騰悩んでいる人など、色々な人が集まり近所の寄り合い所みたいになっている。

リアルでは、そんな多種多様な人が集まって、お話できる場って、なかなかない。発信する側と受け取る側と一緒に作っていっているような、育てているような感覚だ。

動画は母ひとりで撮影、編集をしている。私は、今回サムネ作りを手伝ったけれど、68歳の母がほぼ1人でこなしている。

今回キッチンツアーの動画をアップしたことで、

また誰かの「挑戦してみようかな」「新しいことを始めてみようかな」と、変わるキッカケになったのなら、それはいい循環で、本当に喜ばしいことだと思う。

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