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キッチンを好きでいたいから清潔にした


テスト前になるとなぜか急に机の上を片付けたくなったり、失恋したら髪を切りたくなるのは、なぜだろう?

私の場合は、机の上をキレイにしたら、やる気が生まれるような気がしたし、失恋したときは、これまでの私を捨てて新しい自分に生まれ変わりたかった。

ずっとずっと、いい気分でいられるにはどうしたら良いのだろう?  そのために出来ることはないだろうか。そんなふうに思っていたとき、私が出した答えは「掃除」や「片付け」をして、お家を整えることだった。

汚れている場所が清潔になると気分がいい。私だけじゃなくて、家族も気分が良くなる。

気分が鬱々としたり、最近、停滞ぎみだなあ。そんなときも掃除をして清潔にすると、「流れ」を変えられるような気がした。

例のあのウィルスが世間で騒がれはじめたあの頃から、不安な気持ちが生まれることがあった。

『家族が感染したらどうしよう』

恐がるばかりじゃなくて、私に出来ることはないだろうか。

主婦の私が毎日使うキッチン。家族の健康を支える場所。そこから清潔にすることで、不安を消せないかなとキッチンを片付け始めた。

キッチンを片付けて清潔にしようと思った理由は、例のウィルスの影響だけじゃなく、キッチンに立つのが、ときどき辛くなってしまうことがあったからだ。

人間だから、いつもコンディションが良いとは限らない。体調不良もあるし、寝不足だったり、仕事(パート)で疲れているときもある。

『どうしても今日はご飯を作りたくないなあ』

そう思ってしまう私がいた。だからといって、家族に、

「具合が悪いから、カップラーメン食べてね」
「たまには、あなたたちが作ったら」

とは言えなかった。誰かに指図されたわけじゃないのに、家庭内での私の仕事だと思っていた。母親だから、妻だからと、謎の重荷を勝手に背負っていた。

たまに、晩御飯作りをする。
たまに、お弁当を作る。

たまになら、ハードルは低くとも、これが毎日となると、とたんに難しくなる。毎日続けるためには、続けるための“工夫”が必要になる。

ときには、自分の気分も高めることが大事だ。

気分を高めるために始めたことは、食器を改めることだった。それまで使っていた幼児食器が割れたのをきっかけに、娘のご飯茶碗は大人用サイズに変更した。


益子陶器市で、家族お揃いの角皿を購入。


お皿が割れたときは、金継ぎ(きんつぎ)して使っている。


こうして片付けたり、気分を上げて、清潔にしていったキッチン。以前よりも「好き」という気持ちが高まった。

作業はスムーズになり、キッチン内にあるものが上手く循環するようにもなった。冷蔵庫を片付けたから冷蔵庫内には何が入っているのかがわかりやすい。
間違えて同じ商品を買ってしまうことも、ずいぶん減った。

あまり利用していなかった冷凍食品も導入したし、買ってきた野菜が余ったときは、刻んで冷凍するようになった。


ランチタイムは外食することが減り、お弁当を持っていく生活に変化した。

私の朝はキッチンで始まり、夜はキッチンで終わる。

毎日、料理を作り続けるために、

  • 朝は洗い物がない状態からお弁当を作ること

  • 寝る前に洗い物を溜めないこと

2023年現在、
それが習慣化し、「清潔のマイルール」になっている。


最後に1つだけ伝えたいことがある。これを読んで、『私には出来ないわ』そう思ってほしくはない。

要らないモノを減らして、掃除をして、入れ物を整えてと、スローステップなら私にもできた。1人でするのが難しければ、プロの助けを借りてもいい。


どこに何があるかを把握できて、スムーズに調理が進む気持ち良さを、あなたにも味わってもらいたい。片付いたキッチンで料理をするのは気分がいいから。

私も、「片付けて終わり」ではなく、これからは、「より使いやすく、より清潔を保つには」を考えながらキッチンを整えていきたい。

いつしかキッチンに立つのが「楽しくて楽しくて仕方がないな」そう思える日がくることを願いながら。

この記事が受賞したコンテスト

秋には干し芋を買って、12月までに新しい手帳を買いたいです。