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『深世海 into the depth』感想

また色々感想を書いてないゲームがたまってきたが、取り敢えず今終えたばかりのこのゲームがかなり良かったから個別で先に書くことにするぜ。

深世海は深海を舞台にした探索アクションゲーム。
一応ジャンルとしてはメトロイドヴァニアってことになるのかな?

世界が氷にどんどんと覆われていくなか、人間たちは深海に棲みかを移して生活しており、主人公は一人で氷から逃げながら海底を発掘したり探索してだんだんとこの世界の謎がわかっていく……みたいなストーリーだったと思う。

ステージはすべて水中で、時々水の無い空気のたまった場所に出ることもあるが、基本的には深海の中を酸素の減りを気にしながら探索していくことになる。

操作感は水中ということもあり結構独特で、潜水服のデザインも相まって水中というよりは宇宙を移動しているような感覚になる。

もっさりしているかといえばそうでもなく、酸素を通常より多く消費するが、空気を噴射して結構快適に動いたりできる。

酸素を供給できるスポットはセーブポイントが基本だが、それ以外にも空気だまりや地面から沸き出していたりなどかなり豊富にあるので、私はクリアまでに酸素切れを起こしたことはなかった。

ずっと一人だが、序盤でアイテムなどを拾ってきてくれる魚みたいな小型探査機がずっと着いてきてくれるので寂しさは感じないぞ。

また序盤で潜水艦が手に入り、その中にいるうちは潜水服の限界深度を気にせず潜ったり、船外活動中でも、長さに限界はあるが、へその緒の用な酸素供給チューブが身体に繋がっていて酸素を気にせずに水中を探索することができる。

探索がメインのゲームで、敵の海洋生物もいるが、あくまでアクセント程度なので、ゲームの基本的な流れとしては地面を叩いてソナーのように周りを調べて、表示されたアイコンのところへ向かって潜水服を強化して次に進むという探索ゲームのお手本のような感じ。

私は中盤で若干迷ったが、基本的には一本道なのでそこそこ探索してクリアタイムは10時間ほどだった。

とにかく雰囲気作りと音作りに力を入れており、ゲームとしてはかなり王道な作りながらも、水中が舞台という個性と合わせて独特な世界観を演出しており、深海ながらも明るく美しいステージを探索していく流れがとても楽しい作りだった。

難易度も初期はイージーとノーマルから選べるが、私はノーマルで遊んでも終盤のボス戦で2回、ラスボスで1回負けた以外はゲームオーバーにならなかったので、雰囲気に惹かれて買った人でもたぶんそこまで難しくはないと思う。

ゲームシステムとして特段変わったものはないが、各地にある遺物やコンピューターなどでこの深海の世界がどうなっているかなどのヒントが散りばめられており、多くを具体的に語ることはないが、プレイヤーの想像力や考察が捗るよう作られており、世界観としては深海SFって感じ。

音響もかなりこだわっており、同じBGMでも水中の深度や空気の有無など色々な要因で曲調が変わり、ゲームを起動するとヘッドフォンなどの着用を勧めるところにも開発陣の自信を感じるぜ。

ちなみにクリア後にBGMを聞けるモードが解放されて、そこもかなり凝った作りだった。

欠点を挙げるとするならば、まずは水中ならではの独特な操作感に馴れるまで少々手こずるところか。

上で言った通り、そこまでもっさりしているわけではないのだが、潜水服は結構衝撃に脆く、追加ライフのような存在の酸素ボンベなんかは着地の衝撃ですぐにひび割れてしまう。

そのために着地するときなどは空気を噴射して上手く制動着地しなければいけないし、その度に酸素を消費してしまう。

といってもメニュー画面で酸素回復や酸素ボンベの修理キットなどを大量に手に入る素材を使って作れるし、予備の酸素ボンベも色々なところに落ちてるので壊れてもすぐに新しいのを手に入れたり出来るが、やはりプレイヤーのプレイスタイルによっては毎回メニューを開いて修理したり、壊れるたびに新しいのを探したりなど煩わしく感じるかもしれない。

また、敵も多くはないが各地に少なからずいるのだが、画面の奥に同じような生き物が歩いていたりするとそれが敵なのか背景なのか分からないときがあって、急に気付かないでダメージを食らったりしてしまうときが多々あった。

敵は攻撃の前に音を出して光るので一応それで避けたりは出来るのだが、上述の通り操作に癖があるので、急に動いたりして思いきり壁にぶつかったり、結局悪い方向へ逃げてしまったりなどそれも馴れるまでやや手こずってしまった。

前半はともかく後半は敵の攻撃も結構痛いので、敵の落とす素材なんかに興味がないならスルーした方が良いかもしれない。

といっても安全に探索するには倒した方がよいので悩ましいところではあるが。

まあデザインかっこいいし図鑑も見れるからいいけどね!

あとは強いていうなら世界観に惹かれなかった場合は割りと普通の探索アクションゲームというところも、欠点といえば欠点かもしれない。

というわけでとにかく雰囲気に惹かれた人には是非遊んでもらいたい作品で、私もその一人だが今(2020/7/26)なら8月4日までセール価格で買うことができるので、あまり難易度も高くないので気になった人には素直におすすめできる作品だった。

エンディングも実はラスボスに勝つか負けるかでマルチエンディングなので、是非両方見てもらいたい。

満足度としては10点中8点です。

それでは。

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