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義父に初めて会った日

2012年10月に夫の実家に初めて挨拶に行きました
もう治療ができないというお義母さんに会うために呼ばれたのです

実家に向かう途中、夫と相談し、百貨店でジュレゼリーの詰め合わせを購入し、手土産にしました
食事がなんでも食べられる訳ではなかったようなのでジュレにしました
これが後々、私の両親からも義父からも叱られる事になるのです

夫の実家は、ビルに囲まれた都会の一角のマンションを一棟持ちし、最上階に住んでいました

私はというと‥父の幼少期、山に松茸が生えるほどの田舎育ちです
高校生の頃まで、1番近いコンビニまで自転車で15分、私鉄の最寄駅まで自転車で25分というのどかな場所に住んでしました

夫が『ただいまー』と玄関で声をかけると、義両親が出て来ました
お義母さんは綺麗な女性で、『来てくれてありがとう』と歓迎してくれました

リビングのソファに通されて座るよう促された瞬間です
タブレットを出してきて『君の実家の住所を入れてくれ』と

これが義父からの初めての言葉です
立ったまま、住所を入力しました
すぐにGoogle Earthで検索され航空写真を見た義父に『こんな田舎に人は住めるはずがない!最寄り駅まで車で10分?最寄り駅とはJRまで徒歩15分以内のことを言うから、君の言う駅は最寄り駅ではない!』と

友達や、過去にお付き合いした人の両親にも会ったことがありましたが、こんな威圧的な人は初めてで、緊張に加え、心臓がバクバクしたのを覚えています

その後、私についての質問責めになりました
義父は、私が田舎育ちのこと、学歴のこと、色んなことが気に食わなかったようです

田舎は、車が一家に1台ではなく、一人1台なのも気に食わなかったようです

息子の彼女はもっと都会育ちが良かった、そして同じ大学の女の子がよかったと

そのときお義母さんが、『ごめんなさいね、夫は悪気はないの』と私に声をかけてくれましたが、義父の口は止まりません

そして夫はずっと隣で黙って座っていました




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