宝塚の沼に落ちた2021年(『CITY HUNTER』『Fire Fever!』レポ)


顔の良い人間が好き。


これは、私が20年間生きてきた中でのぶれない軸。
2次元と3次元、日本と海外、様々な顔の良い人間がいるジャンルを行き来してきた。自他ともに認める顔グルメである。

2021年9月29日、顔グルメはついに宝塚の沼に足を踏み入れるチケットを手に入れてしまった。
雪組の『CITY HUNTER』『Fire Fever!』である。
ポスターを初めてみた時、とんでもなく顔がどタイプのイケメンがいて驚いた。そう、それがミック・エンジェルを演じる朝美絢さんとの出会いだった。あまりにも運命的で衝撃的な出会いだった。奇跡的に立見のチケットが取れた。(今になって振り返ってみると、9月は新型コロナ感染症による影響がまだ大きく、今よりもまだチケットが取れる環境にあったのだろう。)

絶対に好きになる、沼に落ちるという覚悟を持って、10月26日、初観劇の日を迎えた。

朝美絢様のお顔を拝みたい、絶対に後悔したくないという気持ちが強く、劇場内のキャトルでプログラムと10倍のオペラグラスを買ってから1幕『CITY HUNTER』に臨んだ。原作世代でもないから、Get Wildは聞いたことあるかも??くらいの知識しかなかったけれど、ストーリーのテンポがちょうど良く、世界観に入り込んで楽しむことができた。しっかりとオペラグラスで朝美絢さんを追いかけることも成功した。顔が好きなのはもちろん、歌に聞き惚れ、ダンスに見惚れ、瞬きすらしたくなかった。感じたときめきを忘れたくない一心で、幕間にひたすらメモをした。850字ほどのそのメモは、「毎日でも観たい」で締めくくられている。

体温が3度上がった状態で臨んだ2幕『Fire Fever!』
朝美絢さんの前髪が赤い…!?というだけで興奮していた。スチールの写真は赤くなかったから心の準備ができていなかった。そして衣装によって髪型がマイナーチェンジしていて、魔法を使っているのかと思った。そもそも着替えも早すぎる。やっぱり魔法使いだ。
ドン・ジョヴァンニは完全に目が合ってから記憶がない。
指ハートで気を失った。なんとか息を吹き返したが、朝美絢さんの魅力はあまりにも危険すぎる。
雪組全員でのラインダンスは圧巻すぎて、宝塚を浴びたという感覚がすごかった。何もかもがはじめてのときめきで、フィナーレまであっという間だった。

もちろん、朝美絢さんだけでなく、トップスターの彩風咲奈さん、トップ娘役の朝月希和さんをはじめとした雪組の組子全員によって作り上げられた公演だから、たくさんの幸せとときめきをもらうことができた。

たくさんのジャンルを渡り歩いてきたけれど、宝塚が私の終着地点だ、とこの日に確信した。(そもそも宝塚には容姿端麗な上に努力を重ねてきた素敵な男役・娘役しかいないのだから、顔グルメを称するのなら好きになるのは当たり前でしかないとも思う。そしてなにより、顔だけの世界ではない。お芝居、ダンス、歌、全てのパフォーマンスのクオリティが極限にある)

幸運なことに、雪組公演は2回観ることができた。11月〜12月の星組公演は劇場で4回、千秋楽もLIVE配信で楽しむことができた。RakutenTVでタカラヅカオンデマンドプレミアムに入会し、寝る前に宝塚を観るというルーティーンも出来上がった。

宝塚歌劇という名前は昔から知ってはいた。100周年の頃にテレビでみかけた記憶もある。柚希礼音さんかっこいいな、と漠然と思っていた。(高校生の頃に宝塚好きだというクラスメイトにそのことを話したら、柚希礼音さんのブロマイドカードをもらった。彼女には感謝しかない。今でも大切に保管している。)

もっと早く前から好きになっていればよかったな、と思うことが全くないわけではないが、人は出会うべきタイミングで出会うのだと思う。人生の中で一番ほどよく時間とお金がある今の時期に好きになれて、全力で応援することができて、幸せだ。

宝塚歌劇を大好きになることができた2021年。2022年も、これから先の人生も、宝塚と共に歩んでいくことができる幸福に、大きな感謝を…!

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