「だら焼き」今昔
小さい頃、母の実家でおやつを作りました。「これ何て言うの?だれ焼き?だら焼き?どっちが正しいの?」と聞きながら。何かの話の拍子に「では、今から作りましょう。」となって夕食後に。
母の実家で夕食を食べるということ自体珍しくて楽しいのに、「もう帰る時間か…」と思ってたところに降ってわいた夜のおやつ!何て楽しいこと!!
そのお家にはだら焼き用の焼き機がありました。鋳物で、重くて使い込んだ。ちょうど小ぶりな卵焼き機くらいの大きさで、底一面にハートやダイヤのような模様が刻まれたものでした。焼くと模様の部分がちょっと濃いめに焦げて柄になる。今ならアンパンマンとかリラックマの顔が刻まれたホットケーキパン等がありますが、ああいう仕組み。子ども心に「この古い和風の家におしゃれな物があるな」と感じたのを覚えています。
おそらく母達が子どもの頃に使っていた懐かしの器具。作ることになったきっかけも「そういえば、昔おやつに作ってもらったよね。」「あの懐かしい焼き機、まだあるかしら。」そんな会話からだったような。
小麦粉と卵、お砂糖とお塩少々、お水と牛乳でゆるめにとく。サラダ油をひいてうすーく焼いたら、黒砂糖をふって端からくるくるっと巻いて筒状にしてできあがり。
熱々の、黒砂糖が溶け出しているうちに急いで食べるのが美味しい。
子どもでも簡単に焼けて楽しいので、きょうだいで代わる代わる焼いては食べ…を繰り返したように思います。
その思い出おやつを先日ふと思い出し、我が子とその友だちに作りました。
懐かしの黒砂糖バージョンと、とろけるチーズたっぷりバージョン。
ちびギャングたちは外で海賊ごっこ?の真っ最中で、そっとお皿を差し出すと「おーい!食べ物を手に入れたぞー🌠」とゴキゲン。
夜のおやつも美味しいけど、外で食べるおやつも格別。
大人になってもずっと特別。
………やーーったらいーーーいなーー。
と頬をゆるませつつ、台所で大人スペシャルを作る。
熱々の生地にお砂糖パラパラ、角切りのバターを巻き込んだら、青柚子の果汁をじゅわー。
溶けたバターが口元からあふれでるのをふせぎながらモグモグ。
ひとりでこっそり食べるおやつも特別。
❬おまけの画像解説❭
今日のお昼もだら焼き。
ハムチーズにハーブ塩と、バターチョコソース。
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