コラボ作品「星降る夜に」

目覚めれば世界は風吹く爽やかな草原であった
星降る夜に私は必ず散歩をする
星が降るとこの世界は新しくなるのだ
私はどんな新しい世界になったのかを見て回るのか大好きなのだ

草原を歩いていくと子供たちが大はしゃぎで星を追う
草原にキラリと当たればポンと跳ねコロンと跳ねやがてキラキラ転がっていく
「そんなにはしゃいでどうしたんだい？」
星に夢中な彼らに問えば
「星が金平糖になってくからさ！」
さも当然と胸を張る
それは面白いと1粒拾えば
「ちがうよ、それはただの星屑さ」

彼らはキラリと草原に当たりポンと跳ねた星を器用に摘んだ
「ほうら、これが金平糖になった星さ！」
1粒貰いカリリと噛めば
なるほど なんて幸せで切なくてじんわりとあたたかい
「ありがとう」
ほろりと笑顔が ポロリと涙が 彼らにありったけの感謝を告げて私はまた草原を歩く

わぁわぁきゃあきゃあ幸せな声が背中を撫でて
ざぁざぁと風が草原を乱してゆけば
もう空には星の影しか見当たらぬ
さぁ次の星降る夜までみな眠ろう
次の星降る夜はまた新しい世界が星を待つ

… … … …

ぶん・青嵐     え・えんどう さや