#1 カプースチンとの出会い
はじめまして、さやこです。カプースチンのことについて、今日からnoteでも発信していきます。
大学院で研究したカプースチン研究の成果や、今後の研究成果などなど!
カプースチン愛好家の皆様や、これからカプースチンに挑戦してみたいと思う全ての方々へ、少しでも役に立てる情報を発信していけたらと思います。
さて、記念すべき最初の投稿は
「カプースチンいつから好きなの?」「なにがきっかけで弾くようになったの?」と聞かれることが多いので、カプースチンとの出会いを綴りたいと思います。
きっかけ
カプースチンを知ったのは今から5年前の、私が大学2年生の時です。
音大生になりたての当時、私は絶賛スランプ中で、何を弾いても楽しいと感じない、感情が乗らないどうしようもない状況で、機械的にしかピアノを弾けなくなってしまったことにずっと悩んでいました。
このままピアノを続けても意味がないから普通の大学に入り直そうと、本気で大学を辞めようと思っていた時、ケマルゲキチというピアニストのコンサートを聴きに行きます。このケマルゲキチのコンサートを聴きに行ったことが、私のピアノ人生における大きな転機となります。
カプースチンを“聴く”
その日のプログラムは前半がショパンのソナタ、後半にカプースチン!曲は8つの演奏会用エチュードでした。
それまでカプースチンなんて聞いたこともなく、現代作曲家できっとわかりにくい音楽なんだろう、くらいにしか思っていませんでした。
しかしカプースチンの音楽が始まった瞬間、ジャズ?クラシック?!という衝撃と、リズミックで軽快な音楽に久しぶりに心からすごくワクワクして、前のめりにならながら聴いていたのを今でも覚えています。
今まで好きな作曲家は?と聞かれて即答できなかったのですが、その日に初めて聴いたのにも拘らず、直感的にカプースチンが好きだ!と一目惚れならぬ一耳惚れしました😂
カプースチンを“弾く”
ケマルゲキチのコンサートのことを後日自分の師匠に話したところ、「カプースチン向いてるかも。試験で弾いてみたら?」とまさかの展開(笑)
大学3年生の前期実技試験で、初めてカプースチンの曲を弾くことになります。曲は《ピアノソナタ第2番》の1,2楽章。
いつもは練習がマンネリ化してしまうのですが、カプースチンの曲はとにかく楽しくて、ずっと忘れていた『心の底から音楽を楽しむ』という初心を思い出させてくれました。
機械的だった自分のピアノに、気持ちがどんどん乗っかっていく感覚を久しぶりに取り戻せた瞬間でした。
カプースチンを試験で弾いたことを機に殻が破れ、結果を次々と残せるようになり、他の作曲家の曲を演奏するための力にも繋がっていきました。
音楽を辞めようと思ってた自分がまさか音大の大学院まで進学し、学部、院それぞれ最後の試験でカプースチンを弾くとは、なんとも感慨深いです。
カプースチンを広めたい
こんな感じで、カプースチンとの出会いは運命的(?)なものでした。カプースチンを知らなかったらきっと音楽の道を進み続けることができなかっただろうし、何より最初に聴いたカプースチンがケマルゲキチの演奏だったというのも大きいです。
2020年にこの世を去ったカプースチン。いつか会いに行ってみたかったなぁ…知るのが少しだけ遅かったこと、今でも時々悔しくなります。
これからもずっとカプースチンと彼の残してくれた音楽を愛し弾き続けることが天国のカプースチンへ私なりの恩返しだと思って、いつまでも弾き続けます。
そして、もっともっとカプースチン音楽の魅力を多くの人に知ってもらえるよう、これからnoteや SNSも頑張っていくので応援宜しくお願いします(^^)
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