秋茄子は嫁に食わすなの真意

最近食卓に並んだ茄子のしん焼き※1を食べてふと思った事がある。
 「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざに2つの意味があるという事である。
一般的に広まっている意味としては秋に美味しくなる茄子は嫁に食べさせるのがもったいないので食べさせるなという嫁いびりとして使われる意味である。もう一方で茄子には利尿作用があり食べすぎると身体が冷えてしまい、身重の身体によくないので食べさせてはいけないという前者とは全く対極の意味である。
これについて筆者がまず頭に思い浮かんだのが「お嫁さんに対して普段は憎まれ口を叩いているものの内心はお嫁さんの事を気遣っている昭和のドラマに出てくるような性悪な姑像」であった。これについて常々思うのがこれが美談となるのはあくまで架空の世界の話であって現実世界では単なる自己表現が下手な要領の悪い人物像でしかないという事だ。
これは嫁姑の関係性だけでなく夫婦や会社での上司部下の関係でも同じ事が言える。嫁姑や夫婦では感謝の気持ちや思いやりの気持ち、上司部下の関係では尊敬の念や期待の念ははっきり言葉や態度で示さないと相手に伝わらない。(男女の恋愛ではあえて濁したりする事もあるようだがそれを語れるほど優秀な恋愛をしてきていないのでここでは割愛する)
 なんて事を茄子を食べながら考えていたが、我が家の家訓は「やってもらいたい事はしっかり相手に伝えて、察してよという言葉は使わないようにする」なので我が家には秋茄子は嫁に食わすなということわざは不要なことわざであるといえる。

※1地域によってはしぎ焼きという地域もある。さらに味噌+砂糖で甘辛くするものと醤油+砂糖で甘辛くするものもある

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