銀杏と立ち木のポーズ
出張ヨガの通い道
10月頃になると、
ついつい
銀杏に目が行き
立ち止まってしまいます。
生前
母がまだまだ足腰も強く元気な頃、
良く持ち帰った
ギンナンの実。
それは、
隣の駅までの通り道にある
イチョウの木からのおちた実を拾ってきたもの。
私は
その匂いが嫌で
「えー」
となったものの
それを綺麗にして
作ってくれた茶碗蒸しは大好き。
私が好きなのを知っている母は
「食べ過ぎたら鼻血出るで」
と、言いながらも、
一番たくさん入った
茶碗蒸しを勧めてくれました。
そうそう
ヨガのアサナの
「立ち木のポーズ(ブルクシャアサナ)」
皆さんはどんな木をイメージしますか?
私はこのイチョウの木が思い浮かびます。
秋になると鮮やかな黄色で楽しませてくれるイチョウの木も
冬になると
葉っぱが落ちて
寂しそうな姿に
でも、
実はこの間にどんどん力を蓄えて
春になると
芽が出て
夏には青々とした葉っぱで
太陽に向かい
太陽の光が弱くなった
今頃の季節には、
太陽の代わりに
照らしてくれようとしているような鮮やかな黄色。
しかも、
栄養満点のギンナンという贈り物まで。
そしてまた冬へと続きます。
なあんて
考えると、
片脚立ちの立木のポーズも
しっかり安定しやすくなったりして。
実際は中々うまく立てないですが、
ふらついてもいいんです。
足がついてしまっても。
失敗してももちろんOK。
何度でもやり直せばいいんです。
また
季節も何度もやってくるように。
茶碗蒸しを作ってくれた母はもういないけれど、
私は今ここに。
私がいなくなっても
この気持ちは
どこかに残っていくはずです。
1億5千年前のジュラ紀から
現存している植物はイチョウだけだとか。
母乳が出ない人の
信仰の木だとか。
探せば
このイチョウには
もっともっとたくさんの逸話が見つかりそうです。
そうそう
イチョウも
ギンナンも
漢字で書くと「銀杏」
これも不思議で面白い話です。