死にかけると、「生」を感じる。 ~作家売買~

死にかけたことがある。

学生時代、交通事故にあった。といっても、軽い接触事故で擦り傷だけですんだ。

それでも車の力を思い知った。一瞬、「当たった!」と思った瞬間、宙に浮いて少し吹っ飛ばされていたらしい。

私も、少し「当たった!」って思った次の瞬間には地べたに寝ころんでいた。

すぐに立てて大きな外傷はなかったが、念のため救急病院に運ばれた。


凄く昔のことなのに、今もあの車に「当たった!」という瞬間を覚えている。

恐怖もあるけれど、地べたから立ち上がった時の「生きている」と感じた記憶がある。


あの時、私は死んでいたかもしれない。それでも死ななかったから、逆にとても『生きている』って感じた瞬間にもなった。


死にかけないと、生を感じないぐらい、愚鈍な自分を思い知った瞬間だった。


今日も、誰かに笑われていますように

執筆者:さわ