自分史_ブラック企業

2019年は転職したこともあり、改めて自分のキャリアを自己紹介も兼ねて数回に分けて振り返ってみようと思います。まずはいきなりハードなブラック企業編からスタートです。

企業の歯車になるな


高校3年の時に先生が言った言葉です。なんかすごい覚えています。
言いたいことはわかるんですが、当時(たぶん1996年)は起業するのも大変な時代。99%の人が企業の歯車になるしかありません。言いたいことわかる、じゃあどうしようか?って感じです。

まあ、少なくとも世の中がどんな理屈で動いているのか理解しておこう、と考え始めたがこの頃でした。この言葉がきっかけで仕事に関する方向性がぼんやり見えます。
とにかく時代の最先端の分野で世の中を変えるところで働こう。


ブラック企業に内定をもらう


就職活動をしたのは2000年後半頃。
インターネットが普及し始め、日本のITバブルがはじけた頃。「ネット系企業はあやしい」なんて思われてた時代です。そんな時代があったなんて懐かしいですね。しかし、インターネットの登場は自分の中では衝撃的で、インターネットで世界が変わると思っていました。インターネットは最先端。

就活はインターネット関連を中心に行います。大学では社会学を専攻し、友人が金融系や流通系を選ぶ中、「インターネット」関連を中心に就職活動をしました。職種は営業。Webデザインとかエンジニアとかの選択肢も多分あったと思うのですが、そもそもそのような選択肢を思いつかなくて、営業に絞ります。

複数社から内定をもらったのですが、就職を決めたのは実力主義を前面に押し出しているIT企業(?)に決めました。※現在この会社は存在しておりません。
必ず結果を出せると血気盛んだったのと、実力主義で自分の実力を試してやるみたいな感じです。若いです。


内定式、そして入社前から飛び込み営業研修


大学4年の10月に内定式があり、そこから翌年の2月まで新卒研修(正確には内定者研修かしら)が始まります。入社前ですが週1~2くらいで研修です。具体的な内容はあまり覚えていませんが、会社やサービスに関する知識・ビジネスマナー・営業研修・合宿など。人事の人は優しく、ブラック感はまったく感じません。むしろ楽しく学んでいました。

でも営業研修はゴリゴリで、飛び込み営業もやりました。新宿の雑居ビルに片っ端から飛び込み営業。丸1日の飛び込み営業で100社くらい突然訪問したと思います。雑居ビルの方が会社数が多いのでたくさん訪問できるのです。大きなツボが置いてあって床に赤い絨毯が敷いてあるという謎の会社は今でも覚えています。あの会社は何のビジネスをやっていたのか。

とにかく入社前に戦力化しようという感じですね。入社初日から営業にいける状態にするってのが人事のゴールなんだと思います。

この期間の給与は一切無く交通費も支給されませんでした。今だと「ひどいなー」ってなりますが、当時は特に何も感じておらず、むしろ研修頑張ってすぐ結果出してやるぞ!って感じでした。入社前に研修してくれてありがとう!的な感じです。若いです。


入社前にテレアポ&営業のアルバイトをやる


研修は2月で終わり。3月は暇です。暇になります。
すると人事の人から「アルバイトで働けるよ」って案内をもらいます。
暇だからちょうどいいやってなり、3月は週3くらいでアルバイトをすることに。仕事はテレアポ。どんなサービスか忘れましたがテレアポの仕事です。

バイト初日、指定されたオフィスへ。
マネージャーに挨拶。どんな人だったのかは覚えていません。
アルバイトで働いている年齢層はバラバラで、10代後半~40代くらいまで。学生・フリーター・主婦・おじさんなど、属性もバラバラ。
そして、いきなりテレアポスタートです。すでにいろんな研修受けてきているので、いきなりテレアポです。その後もひたすらテレアポです。みんなで電話しまくります。

研修と違い実際の現場は殺伐としています。マネージャーは常に数字に追われています。目標(というかノルマ)はマネージャーのみでアポインターさんには特にありません。この時のマネージャーが「今日のアポが足りない」とよく言っていたのを覚えています。基本的に当日のアポを取って営業にパスするのがこのチームの役割だったらしい。

研修でいろいろ学んでいたこともあり初日のバイトの成果は、アポイント獲得数がそのチームの中でトップでした。それ以降は全く記憶にありません。そんなこんなで3月はアルバイトという立場で働いていました。


新卒、ブラック企業で働く

さて、いよいよ入社です。初日は入社式がありましたが、すでに研修しまくり、バイトもしてたし、配属部署も決定していたので、そんなに初々しい感じもなく入社です。もはや入社式をどこで何をやったかも覚えていません。新卒の入社式という人生の超節目のことすら記憶にない。それくらいの体験がこの後待っています。ちなみに同期は60人くらいで、1年後に残っていたのは2人だったと風の噂で聞いております。

配属された部署はレンタルサーバーを販売する部署。
アルバイトの時にも感じていましたが、現場は想像以上に殺伐としています。とにかく数字がすべて。数字・数字・数字・数字・数字・数字です。ゴリゴリの営業会社。社内は、マネージャーや部長の怒声・受注した時の歓声・テレアポの声(まわりが騒がしいので必然的に電話の声も大きくなる)で常にうるさいです。営業は即決スタイル。午前中にテレアポして午後のアポを取り訪問、その商談で即決受注を狙います。「検討する?何を?」という世界です。

配属された部署にはアポインターさんがいなかったので自分でテレアポして自分で営業に行くスタイル。午前中は9時からテレアポを開始するので、朝礼などは9時前にやります(朝礼は朝礼ですごいのですが、直接お会いする機会があればお話しますw)。

9時からテレアポ開始で12時までひたらすらテレアポ。休憩はもちろんトイレも勝手にいけません。午前中であれば2~3分休憩があるかないか。なんとかして午後のアポを取ります。午後アポが入れば外出して営業に行くのですが、アポがなければ午後もひたすら社内でテレアポ。これが相当きつい。なんで午後に社内にいるの?っていうマネージャーからのプレッシャーと1日中アウトバウンドコールをし続ける大変さ。営業行って受注できないとそれはそれで怒られるのですが、もう大変です。1週間で何人も辞めていくし、仕事中泣いてる奴もいました。


営業力は最強、マネージャークラスになると次元が違う


営業力は最強です。初回訪問で即決させるその破壊力はすごい。マネージャークラスになると神がかっていて、商談中に「いらない」って言われてるのに、最終的にはその場で契約に至ります。現状の課題認識から入って、解決策の提案・サービス説明・受注まで一連の流れに無駄がありません。「注文書をいかに自然な流れで出すか?」というところまで科学されています。ここで学んだ営業スキルやテクニックはいまだに活きています。

テレアポも在職中1万コール以上やりました。1時間に30~40コールを1日12時間近くやったことも。20時過ぎると「夜リスト(夜間に電話が繋がりやすいところ)」を渡され電話したりとか。
さすがにそれだけやればテレアポの技術は格段に上がります。量をこなすことで質は間違いなく上がりました。質か量かで迷うとき、量を選択するのはこの経験があるからだと思います。


名言コーナー


突然の名言コーナーです。
この会社で働いていた時に言われた、今でも覚えている言葉を2つ紹介します。

「営業は愛だ」
こういうことだ!っていうのは未だに説明できませんが、次の会社でも営業をやったので、なんとなく重要ですよね。愛は重要です。

「受注できないと殺されるとしたら必死で受注するだろ?だから受注できないってことは必死さが足りないんだよ」
メチャクチャな話ですが妙な納得感があったことを覚えています。相手ありきなのでそんな単純な話ではないのですが、必死さというか死ぬ気で顧客のことを考えているのか?ということにしておきます。


3ヶ月で限界を迎える


さすがに体力が持ちませんでした!
朝8時前に出社して仕事が終わるのは23時頃(通勤は片道1時間くらい)。昼飯はオフィス内にある自販機にパンが売ってるのでそれを15分くらいで食べる。あとはずーーーーっとテレアポか営業。トイレにも勝手にいけない。結果が出なければ毎日っていうか毎時間怒鳴られる。

通勤に片道1時間くらいかかっていたので、仕事が終わって駅に帰り着くのが午前0時頃。駅近くで牛丼かラーメン食べて家に帰り、お風呂入って寝るという生活。とにかく何も考えられません。家が遠かったので終電前には必ず帰れましたが、徒歩で通える所に住んでた同期は、深夜まで働いていたようです。また、私の部署は週6日勤務でしたが、週7日の部署も。

体力がある方では無いので、そんな生活に耐えられませんでした。
人間って本当に疲れると皮膚が日焼けしたみたいに黒くなるの知ってますか?同じフロアでアルバイトしていた人に「新卒のみなさんで海に行ったんですか?」と言われ、「なんで?」って聞いたら「みなさん日焼けしてるから」と。周囲の同期を見てみたら確かに日焼けしたみたいに真っ黒。
さすがに体力の限界を感じ会社を辞めることにします。会社の辞め方もよくわからないので、とりあえず上司に辞めるってメールを送ったのを覚えています。

そんなこんなで新卒1社目が終わります。
振り返るとこの時期は地獄の時間でしたが、この経験があったおかげでそれ以降の社会人生活は「死ぬこと以外かすり傷」状態です。
また、営業戦闘力が格段に上がったのも事実です。研修もそうだし、アルバと含む4ヶ月間で他の人が1〜3年くらいかけて経験することを数ヶ月で経験できました。

ここには書いて無いこともたくさんあるので興味がある方は直接あった時に聞いてください!!

そして、次回「自分史:問題児編」に続きます!!お楽しみに!!

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