詩
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君が変なところに打つ句点を口に含んだ、
それは甘いだけの飴。
舌を犯すからティッシュに吐いた
赤い血で染まったその白が
乾いた錆色に変わってゆく時間、ずっと
僕はお風呂で眠りつづける
知ってるの?
お湯に溶けた血が何色になるのか
脱衣場では動物の毛にまみれた制服が
こちらを見て笑っている
黙れ
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君がネイルの色を変えた
「たんぽぽみたいでしょ」
つるり、と光が走る
花ではない。凶器だ
そのきいろが僕の手首を裂く日がきっと来る
手帳に書いとくよ
夜は枕にキス、シーツに散った爪
月
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君がうたっている
息、音、涙、熱
体のどこにも無い色を探した、青はなかった
海の向こうの人と結婚しないで
僕はうつくしくないけど
そうだ、肌の下で血が滴れば
そこに青いシミができるよ。
白い首筋の君への贈り物は
赤い石のついたネックレスにしようと思う
自転車を押して帰る
錆てる
「ねえ」
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