新品が古くて、中古が新しい
上京してきて、今の家に住み始めてから2週間ほど経つ。
前の家で使用していたほとんどの家電は引っ越しで邪魔になるから職場に置いてきた。
次の新入社員が使えるように、なんて正当化しつつ半ば無理やり。
そんなんだから今の家に引っ越してきた時は、冷蔵庫も無ければ洗濯機もなかったし、テレビは当然ない(テレビは今も無いし、ディスプレイ用途以外は必要性を全く感じない)。
なんだかんだいけるっしょ!とか思っていたが、これが結構不便だった。
洗濯機が無ければコインランドリーに行くしかない。
幸い近くにあったものの、洗濯物がある程度溜まってからでないと、どうも行きづらい。
融通が全く効かないのである。
何より困ったのが冷蔵庫。
冷蔵庫がなければ、牛乳が余ったら捨てるしかなくなるし、ビールは飲みたくなった直前にコンビニまでひとっ走りしなければならない。
私は基本的に自炊するので、生肉なんかは1日で使い切れる量しか買うことができない。これが結構もったいない。
なんとか手に入らんもんか、とは引っ越す前から思っていたものの、新品で全部揃えるくらい経済的余裕もない。
お得意のジモティも、良さげなやつは即刻売れていく。
リサイクルショップしかないか〜と思っていた頃、高校の同級生とたまたま会った。
もうすぐ同棲を始めるようで、片方の家電が余っているからあげるとのこと。
洗濯機、電子レンジ、炊飯器があっさり手に入った。
引き取りのためにトラックをレンタカー。
6時間で7000円に届かないくらい。
これだけまとめて家電が手に入るなら安い方だと思う。
ただし、そのタイミングに合わせてどうしても冷蔵庫を手に入れる必要があった。
お肉はまとめて安く買いたいし、いつでも冷たいビールが飲みたい…。もうあんな生活に戻りたくもない。
ジモティでやけくそになって冷蔵庫を探した。
何件もアタックしてようやく一件引っ掛かった。
結構古そうなものだけど、十分すぎる。
冷蔵庫の価値の原点ってのは、ボディでも大きさ何でもなくて、冷えた空間にある。
お店とか別にすれば、要は冷えりゃいいのよ。
私たちは冷えた空間を買ってるわけ。
トラックを借りる日に合わせて取りに行く。
先方が忙しいみたいで、マンションの廊下にポツンと置いてあった冷蔵庫を持ち帰った。
結構
これにて家電が全て揃ったのだ。
新品を買うよりもかなり安く揃えられた。
全て機能に何も文句はないし、結構きれい。
これで後数年使えるとすれば、わざわざ高い金を払って新品を買う今はどこにある?
広告とかそういうので見栄とか消費欲求が高められて、無駄な買い物してる時はないですか。
環境問題がかつてないほど問題視されている今、これ以上新しいモノをつくる必要はあるのでしょうか。
世の中には必要なものがたくさんありつつも、それと同じくらい不必要なものがあると思います。
その見極めをするための、自分の中の線引きをしっかりと、やさしく、自立して持っていたいと思います。
そろそろ洗濯が終わりそうです。
ではまた。
写真はベーコンとチーズのカリカリ焼き