今年のSAP業界

本年もよろしくお願い致します。

私の専門であるSAP関係の今年の動向について考えてみたいと思います。

去年から引き続き、S4HANAへのアップグレープロジェクトは続くと思われます。私も秋くらいまでは今関わっているアップグレードプロジェクトが続く予定です。

それに関連してSAPコンサルタント、エンジニア不足は今年も続くでしょう。

SAPコンサルタント、エンジニアの頭数は昨年から増えてきているのかもしれませんが、クライアントのニーズとのミスマッチは簡単には解消していかないでしょう。

一方で、やはり、気がかりなのは、新型コロナの今後の動向です。

この辺りは予測がつかないので、基本的には悲観的なシナリオで自分のビジネスを考えた方がよいと思います。

「春になったら収束するでしょう」的な根拠の薄い楽観的な見通しは危険です。

私は昨年、特にコロナの影響はなく、継続して仕事がありましたが、万が一に備えての準備は進めてきました。

現在の状況では、大きな景気減速が起きるのは不可避のように思われます。その際、大企業で経営危機に陥る会社が出てくる可能性も十分にあるでしょう。SAP導入企業でもそのような事態が起きないとも限りません。

経営危機までいかなくても大きな売上減少でIT関連のプロジェクト予算削減と言った動きは出てくるかもしれません。そうなると、プロジェクトのストップやゴーライブの延期と言った案件も出てくるかもしれません。

また、外部へのキャッシュ流出を防ぐ意味で開発・保守などを内製化する動きもでてくるでしょう。また、不要な周辺システムなどの見直しの機運も高まるかもしれません。

上記を踏まえて十分なリスク対策を立てておいた方がいいでしょう。また、このような状況にうまく対応することで、例えば、内製化支援と言った新しいビジネスチャンスを作ることができるかもしれません。

フリーランス、個人事業主の方は、特に案件決定のリードタイムが長くなる可能性や突然のプロジェクトストップの可能性も考えおいた方がいいでしょう。

やや後ろ向きの話が続きましたが、将来を見越した種まきを少しずつ進めていくのもよいと思います。

S4HANAへのアップグレードの「お祭り」状態はしばらく続きますが、その次のくるのはS4HANAをどう活用するのかと言う命題だと思います。

せっかく、S4にアップグレードしたので、そのよさを生かして、より戦略的にSAPを使う提案ができるとよいでしょう。

AI、IoTなど色々なことが考えられますが、一番は、S4のデータを活用したデータ分析になるのではと思います。そのために必要となってくるFioriや所謂データサイエンティストの人材は、まだまだ、不足しています。この辺りの知見や少しずつ増やしていくのも大切ではないかと思います。

私個人としては、今までどおりSAP案件の仕事をしつつ、コンテンツ提供や個人コンサルを通じて、SAPコンサルタントやエンジニアのスキルアップ・キャリアップのお手伝いもしていきたいと考えています。

また、新たにSAP業界に参入を考えている企業はフリーランス・個人事業主のご支援もしていく予定です。

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