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ほんの一言掛けられて、また行きたいと思ったお肉やさん

更新した免許を取りに警察署まで行ってきた。警察署は私の家から自転車で20分くらい離れていて、普段はほとんど行かない地域だ。いままで通ったことのない道を走っていたら、のぼりが目についた。緑色の地に白い文字で「お爺ちゃんのコロッケ」と書いてあり、お爺ちゃんのイラストもついている。表通りから細い道に入ったところにお肉やさんがあるらしい。こんなところにお肉やさんがあったのかと、ちょっと覗いてみた。店頭には野菜や食料品が売られていて、店の奥にお肉のショーケースがあった。ショーケースの向こう側には、コロッケを揚げる厨房が見える。大きな黒い鍋があり、食品加工のスタッフが着る昔ながらのユニフォーム姿の女性が3名。コロッケが”売り”みたいだけど、『手作りポテトサラダ』『中華サラダ』とかお惣菜もいろいろ並んでいる。

「いらっしゃい」店主の”お爺ちゃん”らしき60代くらいの男性がショーケースの前に立った。何があるのかな、何を買おうかな~、と迷っていたら、「毎日、献立悩むよね~」と、にこやかに声を掛けられた。肉じゃがにしようと思ってるんですど、と伝えると、「じゃあ、この切り落としが美味しいよ」とおススメされた。お店でこういう会話をするのが、すごく久しぶりで、なんだか嬉しくて、買わなかったけど、あの『手作りポテトサラダ』は絶対美味しい、このお店にまた来たいな、と思ったのでした。

スーパーまで行かなくても、美味しいお肉と野菜が少しあってお惣菜も買える店が近所にあれば便利。きっと近所の需要をがっちり掴んでいるんだな~。そして人なつこい店主の人柄にも惹かれているんじゃないかな~。家への帰り道に自転車に乗りながら考えていたら、私がやりたいサービスもこういうものじゃないかと気が付いた。あるサービスを必要としている人がいて、私にやって欲しい、という人のために仕事をしたい、ということに。



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