第1回開示請求 ポビドンヨードうがい会見資料

8月4日、吉村大阪府知事と松井大阪市長の共同記者会見で、ポビドンヨードのうがいで唾液中のコロナウイルスの陽性頻度が低下する結果が出たことから、8月20日までを強化期間として、ポビドンヨードによるうがいを励行すると発表がされました。

私は、学会発表や論文化がなされていない段階でセンセーショナルに会見を行うことに対して疑念を抱き、そして、同日に関連銘柄の株価が急上昇したことから、株価の変動に対して十分に配慮がなされたのかを問いたくなり、初めて情報開示請求を行いました。


このうち③は、対象の行政文書を作成・所有していないため、不存在となっています。

③不存在

①+②に対して、なんと合計720ページの文書が開示されました(ページ数にはメール打ち出しの重複部分を含む)。
ぜひたくさんの人の目でご覧をいただいて、複数の目線からこの文書にを見ていただければと思い、ページ数の都合上PDFのままとなりますが、ここで公開をいたします。

私は一読だけしかまだできていませんが、多くの気づきを得ました。そのうちのいくつかを下記に示します。

資料を見ての気づき・所感

■松山医師が5月4日に大阪府立病院機構の遠山理事長あてに「介入的試験の研究をしたい。非常勤ポストをもらえれば研究費もとれる」と連絡をしたことが、研究のきっかけ。
そして、動物コロナウイルスに対してポビドンヨードが効果がある旨の論文(2003年)を松山医師が見つけ、吉村府知事や藤井部長(大阪府健康医療部長)も興味を示し、話が前に進んだ。
この時点で遠山理事長も「しかるべきポジションを用意します」と返答。

■そして、松山医師は「理事長のご高配」で、藤田医科大学からはびきの医療センターへ、非常勤として5月25日付、常勤として8月1日付で異動。

■はびきの医療センターに、コロナ回復者外来をつくり松山医師がフォローをする構想が存在する。

■黒田副理事から松山医師へ、退院・退所後のPCR検査で再陽性になることを避けるべく、この試験において長期的観察をしないように暗に指示・依頼が行われている。

■8月4日の会見は、当初は松山医師から研究概要が発表される予定でプレゼンテーション資料の準備が進められていたが、前日レクで知事が自らフリップを用いて発表したいと言い、あの発表スタイルが固まった(前日19時半を過ぎてのこと)。

■会見に製品を並べることを提案したのは、吉村知事。そのうち一般用医薬品は大阪府で用意され、医療用医薬品は松山医師に準備を依頼したもの。

■ポビドンヨード医薬品を生産するいずれかのメーカーに対して、事前に連絡がなされている様子。

ここに挙げたのは、気づきの一部です。
挙げればきりがないくらい、この資料から多くの気づきを得ることができると思います。

「研究(としての正確さ)よりも安心材料を提供できることのほうが重要」と面談メモにも残っていますが、
私は会見の様子を見た範囲では、松山医師は会見では当該研究や発表に対して慎重な様子に見えていましたが、この入手した資料から研究に対して終始前のめりな印象を受けました。


開示資料一式

以下の9のファイルが、開示された資料一式です(①~⑦はメールの記録)。
メールに添付されていたため、臨床試験の実施計画書や被験者への説明資料などもあわせて公開されています。
知事、市長、松山医師それぞれのスタンスかがわかるのが7月31日概要メモ、試験の計画から会見までの動きが見えてくるのは①~⑦のメール記録だと思います。


なお、今回入手した資料の中でも少し話題には挙がっていますが、ポビドンヨードのメーカーへの増産依頼については別途後追いで請求をかけており、文書が存在すれば近いうちに入手できる可能性があります。




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