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『神血の救世主』64話「序曲」感想

こんにちは、沢です。
このnoteは読んだ漫画の感想を書いています。

原作:江藤俊司先生、作画:疾狼先生の『神血の救世主』64話の感想です。


Story

星6の門を攻略するために、各々修行を重ねた敷島たち。
再集結する約束の時間が近づくなか、「救世主」と呼ばれ強くなり続ける透晴の強さの秘密を桐生は推察するのだった。

透晴の強さ

短時間接しただけでもわかる精神力な異常なまでの強さが透晴の急成長に繋がっている、と桐生は考えます。
僕はこれが「憎悪を燃やせ」にやはり繋がっていると思っていて、ちょうど先週ツイートしていたので引用します。

大我を喪った後悔や、滅びの未来を阻止するために……など、戦う理由がありすぎるのが透晴の強さなのかもしれないなと。

レベル90の到達した透晴は虹の扉に入り、ヴァンキッシュと対峙しますが……。試練と、そこで得た力の詳細は次回以降に持ち越しですね。
比良坂や爽香と戦ったのか、ヴァンキッシュと戦ったのか、全く別の修業なのか、気になります…!

カリオンin比良坂on比良坂

プロローグに繋がるシーンは無いと勝手に思っていた=扉の外で比良坂が完全復活しているのが時系列で考えて違和感があったので驚きました。
比良坂という希望の象徴の死を公表できない=存命を世界に知らせないといけない、というテクニカルな演出で、擬似的に比良坂(の外見)が復活する流れになるのは驚きました。
日崎理事、めちゃくちゃ仕事してくれました(僕は作品のなかでノーマル比良坂が一番好きです)。ありがとうございます。

ただ、所作が完全にカリオンなので、成瀬がキレるのも仕方ないなというのは正直ありますね。あの姿で比良坂っぽくないムーブをされると解釈違い、というのはわかる……。
モニターに映るインタビューに答える姿がどこかぼんやりしているように見えるのもちょっと面白いです。

いざ攻略!……の前に

急に64話から感想を書き始めるので、どうしたもんかなと悩んでいたんですが、奇跡的に第1話(プロローグ)のシーンと接続する奇跡が起きました。

キャラクターの細部が変わっていたり、透晴を救世主として持ち上げる人物の温度感が少し違ったり、逆に敷島から遅刻を叱られる関係性になっているのは、透晴が今まさに挑んでいる「未来を変える」という文脈と重ねて考えると上手くハマる部分があって、そういうことなのかな?とも考えることができて面白いなと思いました。
※ストレートに受け取れば、完全に同一の描写で、1年近く物語が描かれるなかでの微妙な変化ってことだとは思います。

血の刀が試練で変化したのか、イグニスに血を纏わせたのかはわかりませんが(紫色のエフェクトがちょっと見えたのでそうかな?と思った)、新武器がスマートになっているのも最高です。

開戦

カルケヌスをすっ飛ばして、イルラック戦開始です。このスピード感…!
イルラックの強襲に対して、透晴が抜擢した白銀級・桐生が早速スキルを使いますが、比良坂戦でおなじみの第1スキル「止流紋」(停止する紋章)で凌いだのが、まだまだ真の力はこれからって感じだし、自分は剣士特攻なので任せろ、と宣言してくれるのも良いです。

桐生はてっきり、第2スキルを応用してデカい攻撃をワープさせてカルケヌスを倒すのに一役買うと思っていたので、第1章で比良坂を削った時の活躍を思い出させるように戦闘が始まったのが刺さりました。

この一言!

「さぁ 今回も全員生きて帰りましょう」

『神血の救世主』64話より 有明透晴

プロローグと全く同じ台詞ですが、「全員で」の重みが2章の導入を見た後だと全く違う…!
2章の導入で、世界を救えずに己自身すらも消え去る運命だった「別の透晴」から記憶を共有されているので、このタイミングでこの人物が死んでしまった、という回想(?)をしながら描かれてることもあり、いま攻略している星6の扉でも成瀬をはじめとして未来で多くの仲間が失われているからこそ「全員」と強く言い切りたい透晴の心情を考えると胸にくるものがあります。


この設定!

原作の江藤先生の設定の描き方が好きすぎるので、今週はこの設定や描写が刺さった!という話を書くコーナーです。

今回は話タイトルの「序曲」が最高です。

オペラ・オラトリオ・バレエ音楽などの最初に演奏される器楽曲。主要部への導入の役割を果たす。

goo辞書「序曲」より引用

何回も書いていますが、プロローグに繋がると思っておらず「星6の扉への再挑戦で攻略していくエピソードの進行状況を音楽用語の話タイトルで表していくのが格好いいな」くらいに思っていたので……。
来週も音楽用語になっていて、曲が盛り上がるように透晴たちの集団戦がどんどん派手に盛り上がるような構成になっているのかなとは思っているので、次週以降のタイトルも楽しみです。

カルケヌス(第2ボスの龍)と戦わずに済むスピード感や、イルラックの"魔獣殺し"の要素をどうやって出すんだってなった時に「カルケヌスを倒させる」っていう答えを持ってくるのも好きなだと思いつつ、今回はやはり話タイトルのチョイスが最高でした。


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