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『神血の救世主』68話「VS魔獣殺し④」感想

こんにちは、沢です。
このnoteは読んだ漫画の感想を書いています。

原作:江藤俊司先生、作画:疾狼先生の『神血の救世主』68話の感想です。

作品公式アカウント開設、おめでとうございます!


Story

比良坂の威力最大の技が、爽香の高速戦闘により黄金の鎧が剥がれたイルラックにクリーンヒットした。剣の一閃により血を噴き出したイルラックだったが、未だ眼光は鋭くーー!?

甦る記憶

以前のエピソードで既に、他の黄金騎士たちに囲まれて地に伏した姿のイルラックが描かれていました。そのコマを見た時に、既に国を裏切ったあとだと予想していたんですが見事に外しました。
黄金騎士の団長として戦い続けた果てに、あまりにも高すぎる攻撃性によって殺戮を繰り返した結果、自軍にいながら危険であると見做されてしまい、副団長であり妹のルドウィーグに首を斬られてしまった、と。

ルドウィーグの剣によって命を落として、比良坂の持つルドウィーグの剣で自我を取り戻す、というのは皮肉ですね。この一撃で記憶を呼び覚まされるのも、比良坂がメインアタッカーだったのも納得しかありません。
皮肉といえば、戦場で得た功績で付いたであろう"魔獣殺し"の二つ名が、そのまま汚名になってしまう反転は大好きです。

イルラック最強の一撃

スキルの重ねがけでの攻撃力1800%、テンションが上がりすぎる演出でしかありません。イルラックから立ち上るオーラの強そうなことよ…!
まあでも、爽香の言葉を借りるなら「ズル」ですね。ズルい!!

まず、兄妹と判明してからの「天の睥睨」(インペリアルグレア)の仕返しが熱すぎます。すぐに数字で比較するオタクになってしまいましたが、比良坂のステータスアップが現状+145%で、イルラックが15%多い+160%なのも格上感があって好きです。調べなくていいようにスキルの効果一覧、まとめたいな……。
(余談かつ初めて知りましたが「睥睨」は「へいげい」と読むそうです。)

前回の比良坂の最強の一撃が霞むほどのスキルの重ねがけ、最高ですね。
+160%のバフが掛かった状態で5倍の攻撃ができる、ってあまりにも凶悪すぎて笑います。が、それだけユニーク称号が凄いのでしょう。
透晴も大我を倒した時にユニーク称号を獲得していたので(「魔人殺し」でしたっけ?)、それが何らかのスキルのバフになるのか、種族特攻になるのかなど明かされるのが楽しみになりました。
また、これからの戦いで誰かが称号を獲得して一気に強くなる展開もあるのかな、とか、称号の獲得方法がゲームのトロフィー機能みたいでオタク心をくすぐられるなとか色々考えてしまいます。ジュリエッタかハッピー山田会の誰かが変な実績解除をして謎の強化が発生してほしいです。

「最終スキル」の概念が出てきたのも激アツです。
既存のスキルの中で一番得意とする技に"真"と付いているのが最終スキルになっているのもすごく好きです(僕の勝手な解釈です)。
第18スキルがイルラックの最終スキルということで、比良坂の第7スキルが最強奥義なのが、まだまだこの先があることを示してくれていてワクワクします。1800%アップで第18スキルなのも『神血の救世主』っぽいなと思ったのは僕だけでしょうか。
あと、こうなるとプレイヤーのレベル上限も100どころじゃなさそうですね。比良坂が90超えているのでそれはそう、って感じですが。

未来の記憶を得て万全に備えたはずの透晴が撤退を決意するほどでしたがーー

透晴チーム、最後の作戦へ

撤退を指示した透晴でしたが、サーヤとカリオンを通じて繋がっている爽香と比良坂には「切り札」を使用してイルラックを撃破すると伝えていました。
白銀級の銀河(の眷属)を通して白銀の王に「切り札」が筒抜けになる?と思ったんですが、使ってしまうと…という雰囲気だったので、1回しか使えないのでしょうか。

仲間の危機に盲目になって「切り札」の使用を心に決めた透晴を爽香が導くシーン、大好きです。
先週の感想で散々書いていますが、この二人の関係性が本当に好きすぎます。単体では比良坂が一番好きですが、コンビで考えた時は透晴と爽香が一番好きなんだと思います。
銀河には撤退を指示したけど、魂でこっそり別の作戦を指示した辺りは戦闘後に怒られてほしいポイントです。この辺は普通に描かれそうですが、どうなるか。

桐生だけじゃなくて、スシを「スシさん」って呼ぶ比良坂、良すぎます。緊迫したシーンでも和むシーンが随所にあるのも『神血の救世主』の好きなポイントです。
で、僕のぼんやりした予想だと、比良坂を見た成瀬のファーストリアクションは微笑ましい感じだと勝手に思っていたんですが、さすが黄金級です。敷島ともども格好良すぎました

「血の洗礼」は「一時的に眷属にする」みたいな限定的なスキルだったら、味方になるあらゆるキャラクターの眷属化が見られて面白いかも……?と、描き手側のことを一切考えない発想が浮かんでしまったことを謝っておきます。
ストレートに考えると、生者の状態で眷属化するスキルなのかなと思いますが、一捻りありそうな気もするので、頭を空にして69話を待ちます…!

この一言!

「いま仲間を失うよりはいい」
「(…透晴…仲間の命しか見えなくなってる…!!)」

『神血の救世主』68話より 有明透晴&雨宮爽香 

イルラックと透晴、似てませんか…?
色々な設定開示があった回ですが、ここが一番驚きました。
対比が大好きなオタクなので……。

白、赤、緑と色の付いた技を使っているのも透晴の虹の要素を連想させますし、ルドウィーグたち黄金の騎士に囲まれて処刑されようとするシーンは、ちょうど今のエピソードで透晴が黄金級を率いてボス攻略に挑む図と対比になっていそうだし、攻撃に全振りになったイルラックが赤基調なのは、血を纏って戦う透晴と似ているように思います。

そして、爽香が不安視する目的以外見えていないことが、ふたりが一番重なった点です。
殺戮と守るという断絶した目的ではありますが、イルラックが殺戮を繰り返していたのは、国(一番守りたいもの)のためで、仲間を守りたい透晴と同じなのかもしれません。
直前で透晴がイルラックに対して「正常な判断力を取り戻すとは」と言っていますが、このあと透晴が判断力を失っているのが面白いです。

主に精神面で救われるのか、という点でイルラックの着地点は気になっています。透晴との共通点が見えたことで、より救われるような結末であってほしいなと思わざるを得ません。そろそろ決着しそうなので、イルラックの魂が向かう先がどうなるかもしっかり追わせていただきます。

この設定!

「…ということは"王"が話していた『扉』の計画は実行されたのか」

『神血の救世主』68話より イルラック 

設定開示が進みすぎた(と思っている)ので脳が追いついていませんが、今後の展開でかなり重要な要素になりそうなワードやヒントがかなりあったように思います。引用した台詞は1個ですが、10個くらい引用したいのがあります。

メモ程度で留めておいたこの辺の話、結構先だと思って油断して深められていなかったので早めに考え直したいです。また1話から読みたいな……。

イルラック達にとっては、扉の中(スタンバイ状態)→異界(BOSSあるいはエネミー化)→(クエスト攻略失敗で)地球に行ける(実体を手に入れる)、という順番で、自分たちが本当の姿を取り戻すようになっているんでしょうか。と思ったけど、扉の中に入れてもらえなかった各国の生命体がいわゆる「異界生物」になって、自我が無い状態になってそうな気もします。わからん……。

一定以上の現身を〜の話は、思いつく限りだと1章の最後で天空時計について語っていた2人組が既にプレイヤーの肉体を上書きした存在なのでは?と思いましたが、彼らの再登場のタイミングを含めてあんまり考えないようにしておきます。
あと、より強い現身へのどんどん乗り移るのって出来るのかなとか考えている時に、透晴のお母さん周りの設定って何かあるっけ……?と一瞬だけ考えましたが、これは突飛すぎるのでここに1行だけ書いて封印しておきます。

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