被虐者にとっての創作
虐待されていて辛くても、絵さえ描いていれば自殺企図の一線を越えることはなかった。
絵が上手くなりたいという強い感情が、虐待を受けた苦しみさえマスキングしてくれた。
情緒不安定さも、アーティストっぽいって誤魔化せた。
逆説的に考えれば30年あまり、「才能が無いわけではないけど、そんなに上手くもない…」くらいのレベルだったのに絵を捨てなかったのは、虐待から目を背けるためだったのかも知れないって最近思う。私は長年、現実を生きるのを辞めていたし、そうしなければ死んでいたのかも。
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