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サボイのカメ日記-14 時に妄想は身を助ける

あきらめのわるい性格だ私は。
カメと暮らす中で
「水槽掃除がなかったら最高なのに」
と、毎日本気で思っている。

私はまったく潔癖なんかじゃない。
のに潔癖に憧れて
家族の前で潔癖ぶっていた手前
水槽の水を頻繁に変えざるを得ない。

これ、ゼラチンとか固めるテンプル的なもので
どうにかできないですかね。

『汚れた水槽の水にサッとふりかけるだけで
あら不思議!一瞬でまるごと固まって
あとはポイして拭くだけでOK!
その名も"洗わんでかめへん!"
これであなたも明日から優雅なカメライフ!』

なんてどうでしょう?
どなたか、お願いします。
発明してください!買います!

ゴミが増えるからダメかしらね。

ここで私はいつものことだが現実逃避をし始める。
さぁ、妄想スイッチが入ります。
空想妄想幻想が嫌いな方は
できるだけ遠くに逃げてください。


私はこう思うことにした…。


このカメはいま、
魔女の強い魔法で
カメの姿にされてしまっている。

やさしい眼差し

整った鼻筋

賢そうな額

マッチョな体はいつか悪と戦うため

どんな苦難にも打開策を見つけ出す英知

失敗しても決して諦めない気高く勇敢で
眩しいほどの不屈の精神

どこか漂う気品

この品格は王子に違いない!

私の献身的な愛情で
魔女の魔法は解けて
本来の王子の姿に戻るのだ。

王子!
いますぐ新鮮なお水にお取り替え致しますね。


本日の妄想は以上です。
飼い主も現れそうもありませんし
そろそろ名前をつけましょうか。

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