1-2 労働からの解放。でも、暇すぎて静かなリビングを掃除した。
大手日系メーカー、ベンチャー企業、と2社を経て、やりたいことがよくわからなくなってとりあえず仕事を辞めてみた29歳、独身、男。仕事について、人生について、考えたり、サボったりするリアルな様を、自伝エッセイ風小説にしています。最後、現状の自分に追いつけるような予定です。ぜひお付き合い頂ければ幸いです。
リビングは、静謐だった。
誰もいなくなったリビングは、恐ろしいほど止まっていた。
部屋を舞う埃のささやきが聞こえるほどに。
僕は広いベランダに出て太陽の光をこの身に浸す。