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9・2(水)カツカレー

○最後に「彼」と会ってから2ヶ月が経った。

会いたいけれど、会わなくても生きていける。

会えなくて寂しい気持ちになるけれど、会えていた時の方がずっと寂しくて苦しかったことにも気付いた。

○前の晩にカツカレーを買う夢をみたもので、目が覚めてすぐに今日の昼食はカツカレーにしようと決めた。

いそいそと準備をしていると、家にいるときはほぼ流しっぱなしにしているYoutubeでメンタリストDaigoさんが「ランチに炭水化物と油分の多いカレーライスを食べるのは、血糖値が上がって頭がボーッとし、その後の仕事の能率が落ちるのでおすすめしない」と言っているのが聞こえてきた。食事をとったら作業をしようと思っていた。間が悪い。

○家を出たら小雨が降っていた。天気予報をチェックする習慣のない私は、いつも雨が降ってから「今日の天気は雨だったのか」と知る。ま、これくらいの雨なら。と思って少し歩いたら雨はみるみるうちに勢いを増し、バケツを引っくり返したようになった。濡れ鼠どころかドブネズミみたいになった。家で付けてきたdavinesのヘアオイルも台無しですわよ。間が悪い。

○カツカレーはどこで食べるのが正解なのだろう。カレー屋さんで食べるとカツがイマイチなんじゃないか、とんかつ屋さんで食べるとカレーがイマイチなんじゃないかと思ってなかなかカツカレーに踏み出せない。そういう危惧を超えて「カツカレー、絶対食べたい!」というときにしかカツカレーは食べない。

カレー屋さんはカレー以外の料理には力を入れず、とんかつ屋さんはとんかつ以外の料理に力を入れない、もしくは、専門外だから知識技術がない、という偏ったイメージからくる危惧だ。実際の答えはと言うと、食べてみないとわからないのだけど。

○結果カツカレーは近所の小汚い中華料理屋さんで食べた。カレーは食べたことがなかったが、メニューにあったのをなんとなく覚えていた。

・メニューが平均点70点くらいで、まんべんなくそこそこ美味しい

・安い、量が多い

・お年を召したご両親と息子さんが経営なさっていて、応援したくなる。

好きな店なのだ。


カツカレーだけだと少し足りないかもと思い、麻婆豆腐も頼んだ。

店のおかあさんに「2つも?大丈夫?」と訊かれたので「大丈夫」と答えた。麻婆豆腐は飲み物。

○カレーが来た。カレールーはスパイス感が無く甘めの仕上がりであまり好みではなかったけど、豚バラ肉がゴロゴロといくつも入っているのにはやられてしまった。嬉しい。とんかつは揚げたてザクザク。肉は肩ロースかな、脂がしっかりあって美味しかった。スープが付いてくるのもありがたい。

飲食店はカレーライスにスープかみそ汁をセットにしなければ販売してはいけない、と法律で決めてほしい。


○自分はものすごく根暗でネガティブな人間だと思っていたんだけど、ネガティブの部分は少し変わってきたらしい。本業を辞めてから、思い悩むことが少なくなった。

根暗は根暗で、個性の範疇であってそのままで問題ないかなと思っている。普段は人当たりよく振る舞っている(まあ、マナーとして)せいか、私を明朗快活な人間だと勘違いしている人が多いので、たまに「お前、根暗だな」と言われると嬉しくなる。

そう思うと、私はここではちゃんと根暗な自分を出しているな。あとは「市場価値のある根暗」「商品として成り立つ根暗」「知性の感じられる根暗」みたいな、面白い根暗になりたい。


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