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名古屋から鰻の黒船到来

5年ほど前。確か浅草だった。行列が出来る老舗鰻屋があると聞いて開店1時間前から並んだ。店が出てきたらまあ普通のうな重なんだけど、なんだか痩せな感じで見応えのないフォルム。そしていただいたのだが穴子みたいなふわふわだけで全然食べ応えがない。甘辛というよりはやや醤油優位。味付けは地域性もあるのでまあアレかなとも思ったが。店を出た時に並んでる人から「どうでした!?」「やっぱ並ぶ価値あります!?」とキラキラした眼で聴かれて、答えに窮した記憶がある。

以来東京では関東風の鰻屋では食べないことにしている。浜松と名古屋を往来して鰻を食べる文化に浸かっている僕からすると、あー東京の人はいい鰻食べてないなあ、が正直なところだったからだ。

無性に食べたくなった時は、東京に進出してきている、ひつまぶし名古屋備長に出向くようにしていた。

そしてついに黒船到来!なんとあのうな富士が東京に進出。これはもう両手を上げて万歳三唱。すでに4回ほどお世話になっている。

関西風よろしくたこ焼きも鰻も外かり中ふわなのだ。大阪で鰻食べたことないのでそれが大阪の味わいかは分からないが、浜松にせよ、名古屋にせよ、鰻は外かり中ふわに限る。タレが炭火で燻されながらメイラード。これが美味しさを下支えしている。そして中の身はほっくり。カリ、ふわ、そしてご飯。この食感の三重奏が堪らないのだ。

サウナあとのサ飯にもぴったりのひつまぶし。東京人は有楽町で速攻体験して。ひつまぶしじゃなくてうな重でもいいから。

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