明らかなブラック研究室を避けるために

誰の目に止まるかわからないけれど、明らかにブラックと思われる研究室を選ぶ学生がいるので、この記事をしたためる。


ブラック研究室とは何か?について色々書いてあるブログやYoutube動画がUploadされているが、実情を書いているのはなかなかないと思う。時間拘束とかHPの更新頻度なんかはいくらでも取り繕えるので、全く当てにならない。というか、ブラックと思われる研究室はそう思われないように、色々画策しているものである。また、成長できるか?という指標も実際に入って時間を過ごしてみなければわからないと思うので、わかった頃は時すでに遅しと言えます。
そこで、勝手にこれは客観的に見てもブラックでしょ、と思われる点を列挙してみます。これで救われる人がいると幸いです。

過去に自殺者(学生・スタッフ)がいる。そしてそれを隠している。

これは考えなくても分かるブラックポイント。しかし、わかりやすいために、これをしでかしたラボは巧妙に隠します。周りも同じ分野の人気が落ちるのを懸念して触れないことが多いです。そして次々と犠牲者が出る。

オーバードクター、学位を取れずに卒業した博士課程の学生の数が多い。

分野によっては違うかもしれませんが、化学系では特に、D4以上の学生が多くいるラボは要注意です。隠れ蓑として「教務補佐員」「技術補佐員」「研究員(not PD)」があります。これは卒業させたけど、学位は取れず、行き先も決まらなかった学生を置いておくためのポジションの可能性が高いです。複数いる場合は要注意。

年間発表論文数と所属学生の割合が極端に少ない。

よく書かれる指標として業績の多さが取り上げられることが多いが、ラボの人数に依存します。新しくて人が少ないラボは業績が少ないのは当たり前です。逆に20〜30人いるのに年間5報程度とかは少なすぎです。よほど大きな成果を狙っていて、ちょっとした学生のデータを捻り潰しているか、研究をしていないかのどれかです。個人的な指標としては2年間で一人1報程度が標準かな、と思うので、人数の半分以下だと疑った方が良いかもしれません。


次に個人的にこれは、、、と思う主観的な判断基準です。

講座制の助教の業績が極端に少ない

今は小講座制でも助教は教授と独立、と制度的にはなっていますが、実態としては教授の下働きです。部下です。ですので、助教の業績が極端に悪いのは教授の助教の扱いが悪いことが原因として挙げられます。本人の能力かもしれませんので、確実なことは言えません。

講義が教科書棒読みである

学部または大学院の講義は教授にとって唯一と言ってよい時間が決まっている仕事です。これをきちんとやっていない教授は研究室内の教育も適当である可能性が高いです。と言っても講義と研究室の顔が全く違う人の方が多いので、見極めるのは困難でしょう。

ブラック(もしくはそれに付随する印象)という噂が学生の間で広まっている

火のないところに煙は立たぬ。恨みを個人的に持っている人が意図的に広めてしまったことはあるかもしれないけど、根強いものは要注意。だいたい当たっています。

以上、思いつくままに書いてみました。周りを見るに割と当たっていると思っています。何を持ってブラックと判断するのかは人によって違いますが、落伍者を頻出しているところ、もしくは重大な過誤をしてしまっているところは客観的にみてもブラックと言ってもいいのではないでしょうか。

特に大学は研究機関であるとともに、教育機関です。学生は学ぶためにお金を出して来ているはずです。少しでも研究室選びで人生を台無しにする学生が減りますように。

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