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突然作曲できるようになった日のこと

あれはね、今から5年前だったと思う。
突然、歌が降ってくるようになった。毎日のように。
あの頃は本当にほぼ毎日曲を書いてた。

それまで全然書けなかったのに。

書けるようになったきっかけは、一番苦手なことを無意識にしようとしていたことに気づいたこと。
自分に一番向いてないことをしようとしてたんです。それは

人気者になること。

「自分の曲を誰かに気に入ってもらいたい」「良い曲だと思われたい」とか考えてて。
だから、曲が書けても、いいのか悪いのか自分で評価できず「これどう思う?」って人に聞いて回る始末。なってないね😅

で、人気者になろうとするのをやめました。

そうだ、自分のためだけに歌を書こう。自分を癒す歌を。
めちゃくちゃかっこ悪くてもかまわない。自分しか聴かないんだから。
いや、むしろめちゃくちゃかっこ悪い方がいい。
自分を洗いざらいさらけ出して、自分が泣けてくるくらいの歌を書こう。

って思ったわけです。
そしたら、毎日のように曲が降りてくるようになって。

最初は誰にも聴かせるつもりじゃなかったのだけど、自分で凄く気に入っちゃって。そうしたらやっぱり聴いてほしくなるでしょう?
で、その頃一緒にやってたギタリストに聴いてもらったら、

ええやん。これ!俺は好きや!やろうよ!

と言ってくれてね。

自分を喜ばせられないのに、誰か他の人を喜ばせられるわけがないよね。「ウケ狙い」とかいうけど、小手先で人を感動させようなんておこがまし過ぎる。
もし自分が「この歌、本当に好きなんだよ。きっと分かってもらえると思うんだ。だから聴いて」って言えないなら人に聴かせちゃだめだよね。相手の人の時間を奪うわけだから(有料のライブはお金も時間も奪うから)。

 ・・・

それから、音楽は心の友探しの旅になりました。
自分を全部さらけ出した歌に共鳴してくれる人は、やっぱり理屈じゃないところで分かり合えるんですよね。音楽って凄いな、と最近はいつも思う。

もちろん心の友だからそんなに多いはずもなく。
だって、実社会で人気者じゃない僕がもし音楽で人気者になったとしたら、それはちゃんと僕自身を表せてないってことでしょう?
だからそれでいいのです。

それにね、心の友は確実にいることがわかったから。
それが本当に大きな収穫。

 ・・・

僕は生まれつきとんでもない音痴で。
音痴過ぎて音楽会で歌わせてもらえなかったり、社会人になってもカラオケに無理やり連れて行かれて歌ったら音痴過ぎて物笑いの種になったりしてた。

そんな自分が書いた歌を好きになってくれる人ができるなんて夢のよう。

今でも覚えてるんですよね。
小学生の頃。
学校からの帰り、リコーダーの練習をしながら、途中の公園で一人で座って。
「死ぬまでに一度でいいから、人前で笑われずに好きな歌を歌ってみたい。」って思ったこと。

その願いが叶ってるんですよ。
こんな素晴らしい人生なかなかないと思うんだ。
そう思いませんか?


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