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時間停止物の百合アニメ"flagtime"

※がっつりネタバレ含みます※

3分間だけ時間を止められたら何をしますか

このflagtimeは思春期という多感な時期の女の子を描いたコミック原作のOVA作品。そして尊い百合。

本編をザックリおさらい...
舞台は共学の高校。
浮いてはダメ。周りに合わせなければいけない。というクラスの中にいる

空気を読むのが苦手以前に会話も苦手でぼっちの女子。時間停止能力も持つ(森谷美鈴)
皆に好かれるため、皆の理想になりきる人気者の女子
(村上遥)

の恋愛ストーリー。
クラスの人気者の交際相手が、クラスの目立たないあの子⁉︎というパターンは王道ですね、間違いない。


感想

まず今作で一番良いシーン、というか流れは
序盤から中盤の美鈴と遥のコミュニケーション全般。
クズ男っぽいこと言いますが、恋愛は付き合うまでが面白い。もちろん晴れてカップルになってからのキャッキャウフフも大好物ですが。

今回は、コミュ力低い美鈴コミュ力高い遥を追いかける構図ですね。

私的な見所さんは
①追いかけて欲しい遥が思わせぶりな態度を取り、あたふたする美鈴...
というシチュで萌える
②散々思わせぶりな態度を見せられるも、あまりしつこく追うと嫌われちゃうのでは?でももっと近付きたい!と葛藤する美鈴...
というシチュでもどかしくなる
③たま〜に何の気なしに他の女の子と話す美鈴を見て、嫉妬や不安に駆られる遥...
というシチュで不安になる

百合に限らず恋愛物は、登場人物の人間関係の変化具合によって、見てる側も幸せオーラを分けてもらったり、小さなすれ違いにもどかしさや不安を感じるところが面白いんですよね。
しかし、今作の遥は皆に好かれようと相手の理想を演じています。なので、遥がその場その場で美鈴をどう思っていたかは分からないんですね...
そこで次↓↓

次、今作で一番驚いたシーン
遥が周りに嫌われないよう周りに合わせすぎて自分が何をしたいか分からないと告白したシーン。
なぜ驚いたかって、遥は誰とも仲良くなれるコミュニケーション強者だと思っていたからです。
しかし実際は、全員の好きなこと嫌いなことを調べ上げ、相手に合わせて立ち回るという努力家。
スクールカーストのトップに立つ者はドラマ等で悪者のように描かれますが、その影には涙ぐましい努力があるのかもしれませんね。たぶん。

最後、今作で一番感動したシーン
やはりここは美鈴が遥に押し倒されながら告白するシーン
自分には中身が無いと言い張る遥に対し、
美玲は相手のことをそこまで考えることができるところが好きと言ってあげたとこですね。私も心の中で「よく言った!!!そうだよ!!!」とかなり興奮してたので、若干言い回しが違うかもしれません。

感想をまとめると
最初は美鈴にも好かれようと美鈴の理想を演じた遥に美鈴はゾッコン。人との会話が苦手だったが、好きな人と話すためがんばる。
しかし物語終盤に差し掛かると、遥は「美鈴の好きな遥ってコレでしょ?」
それに対して美鈴は「そこまで相手のことを考えられるとこが好き!」

という流れで、お互いを成長させつつコンプレックスを克服できたところで気持ちを告白できた。というハッピーエンドな良い物語でした。

あれ?時間停止...えっ?

ま、まぁ時間を止めて浮気野郎に公衆の面前でパンツ被せたり、2人のイチャコラシーンなどグッとくるシーンは沢山ありましたね!


ちょっと残念だったところ

大体満足!な60分の作品でしたが、私的に分からなかった点が「遥が美鈴を好きになる瞬間

ここが私には分かりませんでした。
美鈴が時を止めても遥の時が止まらないのは、遥が美鈴と同じ時間を共有したいから(=遥は美鈴に対して想いを寄せていた)ではなかったでしょうか?
その証拠(?)に、時間を止めて教室で服を脱いだ時の写真を美鈴に持っていて欲しいと遥は言っています。
しかし物語の最初から、遥は時間停止の影響を受けていません。どういうことなのかよく分かりませんね...
最初から美鈴を好きだった?えっ?
うーん...そもそも私の見当違いの可能性が高い。
なぜ遥は動けたのか、その仕組みが理解できれば
「この物語深ェェ!!!」となれそうですが、分からなくても二人の成長という大事な部分は面白いと思えたので良しとします。

あ、あと場面の遷移もナレーション挟んで終わりって感じが多かったです。料理番組の「10分経ったものがこちらになります」みたいな。これは60分枠では致し方ないですね...

まとめ

私は今回、原作を読まずにいきなり劇場へ行きましたが、もしかしてこれって原作ファン向けの作品なんですかね...
ともあれ百合豚であるワイ氏は満足です。若干の消化不良は、原作買って理解を深めたいなと思います。

今回初めて長文で作品の感想を書いたので、読みにくいかもしれませんが...もしここまで読んでくれた方が居たら嬉しく思います。文章力を鍛えます。

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