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「近視」は病気なのか

「近視」はとても身近な病気

日本人の3人に1人は近視と言われる昨今、世界に目を向けると2050年には世界人口の半数が近視になるとWHOは予測しています。

「近視」=「遺伝だから仕方ない」
「近視」=「メガネを掛ければ良いので気にしない」
と言う方も多いでしょうし、そのそも、眼科医を含む専門家や有識者の方々もそれほど危険視してこなかった実状もあります。

近視が病気なのかは、専門家の間でも議論の真っ最中です。

骨格や体格の違いのように、近視も個人差があると言う考え方が根強くありますが、近視は予防や治療(近視進行を抑制する)が出来るものです。
予防や治療が出来ると言う考え方に沿わせるのであれば、近視は「病気」であると言えるでしょう。

子どもにこそ考えて欲しい「目の健康」

特に小学生の視力低下は2023年度過去最高を更新し、将来的な眼の健康が危惧されています。スマホやタブレットの台頭や屋外活動の減少が原因と言われています。

近視が強度になると様々な眼疾患のリスクを誘発し、失明する危険性があります。失明原因1位の緑内障、白内障や網膜剥離など近視の人はそのリスクが何倍にも膨れ上がります。

また視力が下がると認知機能が低下するので、生活の質(QOL=Quality Of Life)が下がり、介護度が上がるなど、周りの家族や関係者にも負担がかかります。

「眼」を守ることは、未来の生活を快適にする1歩であると今一度考えて欲しいのです。

「眼鏡」をおろそかにするな

近視のみならず、視力矯正が必要であれば必ず必要になってくるのが「眼鏡」。でも、ただ眼鏡を掛けていれば良いやと言う安易な考えは捨ててください。

眼鏡を掛けることで視力に影響を与えることはありません。しかし、それは適正な眼鏡を掛けていればの話。
「度数が合っていない眼鏡」「焦点が合っていない眼鏡」「掛け位置が正しくない眼鏡」は視力のみならず、生活にも体の他の部位にも影響を与えます。

特に視機能が発達する幼児~10代の方々には特に注意して頂きたい。
適正な眼鏡を掛けられなかったばかりに、大人になって視力が向上しなくなった方々を大勢見てきました。それだけ、眼鏡は大事と言うことです。

若い方々の虫歯の割合は昔より減ってきているようです。それは、学校で虫歯対策と予防教育が取られてきたからと言われています。

「視力」はどうでしょう。その大事さが分かるのは、今の子どもたちが大人になる何十年後かも知れません。少しでも早く、その大事さを皆さまが理解してくれることを切に願っています。




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