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音楽の持つ魔力に抗えるか——サカナクションのライブに行きました

人が真に感動したときに、その時の記憶を仔細に覚えていますか。

私は今日という日を覚えていない。覚えるでなく感じたのは、ただただ圧倒された音楽の音圧とそのキレの良い音、音といっても音楽という連続する線というよりはもっと点でみるような「音」だ。あとは熱狂するファンの温度、湧き上がる湿度。
そういうその時があった、という断片をただ拾い集めては繋ぎ止めて今日という感動を噛み締めています。

以下に書くのはとりとめのない文章です。起承転結とかないです。ただ気持ちや自分語りがあるだけです。

サカナクションのライブSAKANAQUARIUM 2024 “turn”へ行きました。
サカナクションのことは好きというか(間違いなく好きではあるのですが)創作にすごく影響を受けているアーティストです。私はサカナクションのが奏でる音と詞をスケッチしながら小説を書いています。なので、そういう意味でも私にとって特別なアーティストです。以下記事に徒然と書いています。

行く動機は些細なもので、「そろそろ(何がそろそろなのかは不明)ライブとか行ってみたいよね〜」と話していたらちょうど会員先行のチケットの抽選期間中だったので、加入してとってみました。あんまり家族とは音楽の趣味があわないんですが、サカナクションはたまたま被ってるアーティストでもあり。

サカナクションのライブは初参加です。というかライブ自体かなり久しぶりです(SideMは除く、ライブという意味で)。社会人時代は深夜残業休出でライブのときの予定なんてわからないし、病気になってからは外に出るのもしばらく難しかったんです。
たまに行ったりしていましたが。友人のライブとか、小さい箱とかは。

そんな調子なんで最初はちょっとドキドキでした。私が行っていたライブはライブハウスが多くて、大きな箱って全然行かないし、というのもあり。

チケットは家族が座りたい(彼なりの理由があります)というのでスタンド席で、家族の予定はやっぱりわからないので、A席で取って、見事第一希望当選しました。やったね。でもA席でもぜんぜんみられました。いい感じに。景色良かったです。

当日家族が時間通りにこれないかもしれないというハプニングもおきかけますが、解決しライブに参戦。
そして冒頭の言葉に戻ります。

ただただ圧倒された、私の中で噛み砕いていた言葉と音が目の前で紡がれていく。実妹に歌上手くなりたいからレクチャーしてって言われたときのことを思い出していました(私が歌うまいわけではない。音大卒だから頼られているだけである)。そのとき「詞って言葉だから喋るということを意識したほうが良い。だから、最初は詞を喋りなさい」と言いました。まさにそうだな、と思いました。詞は言葉だって改めて思いました。

サカナクションからの、一郎さんからのメッセージをもらいながら、それが心に染み渡っていく。そしてファンも踊りのってそれを受容する。その過程を体験して、音楽の、歌の恐ろしいほどの魔力を感じました。

その魔力に抗うことができるか。

私は抗えません。それだけ強くて眩しくて、尊くて、大好きだからです。私にとあっては。私は魅了されてしまったのです。

話題を変える。

ライブのどの曲がいいとかセトリがいいとか、いいと思ったことはたくさんありますが、そういうのは連続性のある音の奔流のどこに心が揺れるかという話で、私は今日の音楽全てただただ良い、という気持ちしか抱いていないので、曲の順番についてはあまり書きません。
もちろんセトリもよかったですけどね。聴きたい曲もたくさんありました。

ただひとつだけ。
アンコールの「17年前の曲(いちおうぼかす)」には嘆息しました。泣きそうになりました。それは、私が一番聴いていたアルバム「GO TO THE FUTURE」の一曲だから、というのはひとつというのはもちろんありますが、それだけじゃなくて、深夜残業をしていたときの記憶とリンクしていたからです。
で、泣きそうになって、これもまた音楽の持つ魔力、ですよね。

あとは。やっぱり山口一郎さんの「ただいま」について。
ひとりの人としてやはり尊敬しかないです。尊敬と言っていいのかわかりませんが。病気を抱えながら進むという意思の強さがなんというか、こんな言い方しちゃいけないんだけれど、すごかったです。
そして音楽を愛しているのだというのをひしひしとパフォーマンスで感じました。

隠しているわけじゃないですが、あんまり表で言うのもなあって感じで言っていなかったことがあって、私は数年前から双極性障害です。なんとか今の状態を保つのに薬を数種類使っている状態です。それでも布団から出られないときがあるし、逆に躁状態でおかしなことをするというふうに振り回されています(なのでニートなのだ)「自分で自分の機嫌が取れない」というときは大抵病に振り回されていて、なのでうぇぼをくださる方にはいつも感謝してもしきれません。

一郎さんは「前のようには戻れない」とどこかで言っていました。本当にその通りだと思っていて、どれだけ治療したって、もう病気になる前には戻れないんですよね。鎖のようなものが私と病をむすびつけているんです。特に双極性障害は寛解はすれど一生付き合っていく病気なので、もうきっと病がないときには戻れないのだな、と思っています。

だからそういう共感もあって、それでも、前を向いて、人に音を届けるというのは、心から音楽を愛しているんだろうな、と思いました。そしてそれができるというのは難しくそして、強い意思が、それを可能性とさせている。
いち病人として活力をもらえました。私も前を向くぞ!となりました。

個人的には。まだ一郎さんはまだ本調子ではないのだろうなという印象を受け取りました。無理をしているところもあるのだろう、と思っていました。そのうえで私は、「新しいサカナクション」を楽しみにしたいと思っています。

そろそろ眠くなってきたのでここまで。最高のライブだった。ということは間違いないです。またライブにいってやる!のきもちもたくさんです。

来月に好きな曲のコンサートがあるのと、キーシンの演奏会は意地でもいく予定です。
私もまた音楽を愛しているし、発信はしていないけれど、人の奏でるもののメッセージを受け取って自分の血肉としたくなりました。

サカナクション、永遠に大好きです。


ライブ後HUBでビール飲んだよ!

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