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テレビアニメ主題歌今昔 - 追悼 谷川俊太郎

先日亡くなった詩人、谷川俊太郎さんは、日本初のテレビアニメ「鉄腕アトム」の主題歌の作詞も担当されていました。
やはりこれは大きな仕事だったと思います。

それから60年以上の歳月が流れ、何百本というテレビアニメが作られてきた中、その主題歌も様々な変遷を経てきました。
シンプルに主人公の名前やタイトルをコールするものから、作品のテーマや雰囲気をたくみに表現したものもありました。

一時は歌謡曲、J-POPとのタイアップ優先で、作品との繋がりの希薄な主題歌もあったようですが、最近のアニメ主題歌はものすごく凝っていてアップトゥデートでありながら、ちゃんと作品の世界観を反映させたものが多いと思います。

最も新しいところでは、青春オカルトアクション(?)アニメ「ダンダダン」の主題歌「オトノケ」(Creepy Nuts)の存在感が際立ってますね。

ふと、日本初のテレビアニメ主題歌「鉄腕アトム」の歌詞と、「オトノケ」の歌詞(リリック?)を並べ、その変遷を一気に辿るという意味のない引用をしてみたいと思いました。

「鉄腕アトム」
作詞:谷川俊太郎
作曲:高井達雄

空をこえて ラララ
星のかなた
ゆくぞアトム
ジェットのかぎり
心やさしいラララ
科学の子
十万馬力だ
鉄腕アトム
耳をすませラララ
目をみはれ
そうだ アトム
ゆだんするな
心ただしいラララ
科学の子
七つの威力さ
鉄腕アトム
町角にラララ
海のそこに
今日もアトム
人間まもって
心はずむラララ
科学の子
みんなの友だち
鉄腕アトム

Uta-Net

「オトノケ」
作詞:R-指定
作曲:DJ松永

ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン

諦めの悪い輩
アンタらなんかじゃなっても敵わん
くわばらくわばらくわばら目にも止まらん速さ
Hey くたばらん黙らん下がらん押し通す我儘
Hey そこどきな邪魔だ俺はもう1人の貴方

貞ちゃん伽椰ちゃんわんさか黄泉の国 wonderland
Hey 御祈祷中に何だが4時44分まわったら
四尺四寸四分様がカミナッチャ bang around
Hey 呼ぶ声がしたんなら 文字通りお憑かれさまやん

ハイレタハイレタハイレタハイレタハイレタ
必死で這い出た先で霧は晴れたデコとボコが上手く噛み合ったら
痛みが重なったら

ココロカラダアタマ
みなぎってゆく何だか
背中に今が生えたならば
暗闇からおさらば ayy
飛び立っていく彼方 ayy
ココロカラダアタマ
懐かしい暖かさ
足元に今花が咲いたならば
暗闇からおさらば ayy
飛び立っていく彼方 hoo
何度だって生きる
お前や君の中
瞼の裏や耳の中
胸の奥に居着いてるメロディー リズムに

Yeah ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン

今日も賽の河原ど真ん中
積み上げてくtop of top (top of top)
鬼とチャンバラ
The lyrical chainsaw massacre
渡る大海原 鼻歌 singin' sha-la-la (la-la)
祓いたいのなら末代までの札東(okay?)
誰が開いたか禁(パン)后(ドラ)後は何があっても知らんがな (no way)
何百年待ったか超久しぶりの娑婆だ(ooh)
ガキや若葉 まだコッチ来んじゃねーよバカが
今確かに目が合ったな
こーゆーことかよシャマラン

ハイレタハイレタハイレタハイレタハイレタ
眠り飽きた先で君が待ってた
盾と矛が肩を抱き合ったら
怒りが消え去ったら
ココロカラダアタマ
みなぎってゆく何だか
背中に今羽が生えたならば
暗闇からおさらば ayy
飛び立っていく彼方 ayy

ココロカラダアタマ
懐かしい暖かさ
足元に今花が咲いたならば
暗闇からおさらば ayy
飛び立っていく彼方 hoo
何度だって生きる
お前や君の中
瞼の裏や耳の中
胸の奥に居着いてるメロディー リズムに

Yeah

ダンダダン ダンダダン ダンダダンダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン ダンダダン
ダンダダン ダンダダン ダンダダン

Uta-Net

どうでしょう?
ラップだからではありますが、「オトノケ」の歌詞の圧倒的な情報量に目眩がしますね。
意味よりも、韻やイメージ優先の内容も読んだだけではピンと来ませんが、音楽にのると確かに「ダンダダン」のハチャメチャな雰囲気と、主人公たちのリビドーみたいなものに繋がっていると感じます。

「鉄腕アトム」の歌詞を読み直すと「ラララ」という一節が印象深いです。
谷川さんはどういう思いでここに「ラララ」を入れたのでしょう?
なんとなく「オトノケ」の「ダンダダン」に通じるものがある気もします。

「オトノケ」の歌詞を「詩」として捉えた時、谷川さんがご覧になったらどんな印象を持ったでしょう?まさに歌(詩)は世に連れ……なのでしょうね。

音楽付きの動画はこちら↓

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