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理(ことわり)〜素朴な父と、ヤンチャな娘のストーリー〜 小説

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高等学校の校長をしていた父は、退職まであと2年を残した57歳の夏、膵臓ガンでこの世を去っていった。 母:小学校校長 57歳 兄:信用金庫に勤める 27歳 私:新米小学校教諭(育…
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2021年7月の記事一覧

つづく

私たちはいつも、幸せと恐怖の狭間で生きている 幸せになりたいと願いながら 隣に見える恐怖に怯えては 掴み取る勇気を失って、誰かの何かのせいにする 幸せとは命が生きている時だ 大切な人の命が危険にさらされた時 私たちはようやく 幸せはそこにあったことに気づく なくなることを受け入れざるを得なくなった瞬間 やっと私たちは 一生懸命、すなわち命を懸けることを始める それは、過酷で苦しいけれど 決して遅かったということはない なぜなら、幸福と恐怖は表裏一体だから

#1 一通のメール

それは、一通のメールから始まった。 2005年6月18日 けいへ 今、どこで何をしていますか? 大事な話があるのですが、いいですか? 心をしっかり持って、聞いて、またはメールを読んで欲しい。 けいも、もう子どもの親だし、どんな話を聞いても、知っても、 乗り越えていけるよね、大丈夫よね。 ダメなら、ダメと言ってね、 母より ーお父さんが死ぬー 直感だった。 いいや、そんなはずない。 お父さんの病気はただの”膵炎”だと聞いている。 ていうか、私が 「