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【80台女性エスカレーターでの事故】にPTが思うこと

ネットで
80台女性がエスカレーター前で転倒し、エスカレーターに巻き込まれて亡くなった
という悲しいニュースを見た。

ネットでの情報にはなるが詳しい状況として、
①女性は手押し車を押している
②自分よりも一段前方の段に手押し車を置いていた
③手押し車とともに転倒し巻き込まれた

という状況とのこと。

このニュースに対してリハビリを行う者として考えさせられることがあったので書きたいと思う。

エスカレーターは高齢者にとって難しい

エスカレーターは高齢者にとって非常に難易度の高いものである。
乗り降りの際、足をタイミングよく踏み出さなければならないが、そのステップ動作がどうしても遅れてしまう。
遅れてしまうと降りた際にバランスを崩したり、また今までいわゆる"動く階段"に乗っていたところから急に平な地面を自分で歩くとなると体が追いつかない。

このようなバランスが不安定な状況に体が瞬時にに適応できればいいのだが、ここが難しい。

手押し車を使う方とは

ネットには「手押し車」と表記されていたが具体的にはシルバーカー・歩行車・歩行器等種類がある。

1人で買い物が可能なレベルの方で、エスカレーターの前の段に乗るくらいのものはおそらくシルバーカーではないだろうか。

手押し車ってPT的には違和感があるのでここからはシルバーカーと言わせてもらう。


大前提としてシルバーカーを使う人にとって歩く時にシルバーカーはなくてはならないものだという認識を持ってほしい

というのもネットでの記事で、
エスカレーターでシルバーカーを押している人がいたらまず、
「手押し車はこちらが持つのでどうぞ手すりを持って下さい」
と声をかけて欲しいといった内容だった。


そんな危ないことはしてはいけない。


シルバーカーをこっちが持っていたらいざ降りる時にタイミングよく差し出せるのだろうか。


シルバーカーを使う高齢者にとってシルバーカーを奪われることは、若い世代の人で例えると、"片足ギプスしている人が松葉杖を奪われ、さぁ、どうぞエスカレーターを降りて下さい😊"といった状況である。

とにかくシルバーカーを本人から離すことは非常に危険なことだ。

何故エレベーターに乗らなかったのか

女性は何故エレベーターに乗らなかったのだろうか。

もしくは乗りたくても乗れなかったのか。

私も大阪駅のエレベーターで経験したことがある。

0歳の子供をベビーカーを乗せてエレベーターに乗ろうと優先エレベーターの前で待っていた。
けれど毎回満員で何回も見送った。

エレベーターの中の人のほとんどはスマホ片手にこちらを見ようともせず、優先エレベーターに乗る対象ではない方が多いように感じた。

このような状況では乗ろうにも乗れない。

事故に遭われた女性も同じような状況だったのではないだろうか。


そうだとすると胸が痛む話である。


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