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言い忘れた言葉

学童からの帰り道、川沿いの草むらを息子氏と一緒に靴を脱いで歩いて帰った。足の裏に感じる地面が最高きもちよかった。120点。

朝、友人が投稿していたホットプレートクッキングが気になって、お夕飯はホットプレートで野菜とお肉の蒸し焼きに。息子氏は玉ねぎが辛いと言って、玉ねぎだけ避けて食べた。80点。

小学校では毎日国語の教科書の音読が宿題で出る。息子氏は間違って、先週までの課題部分を音読したらしい。今日の宿題は違う部分みたいだよと伝えたら、癇癪起こして泣き出した。自分で間違えたくせに私に当たり散らす。これ、めんどうなモード突入。マイナス10点。

いつまでも泣きじゃくり、マンションじゅうに響くくらいの大声で(窓が開いてた)「ママなんか大っ嫌い」と言う息子氏に、「嫌いだったら家を出てっていいよ」と言ったら「じゃぁ出ていく!」と啖呵をきられる。
ドカドカと部屋を出ていった彼は玄関の前でしばし考えていたようだが、10秒もしないうちに戻ってきて「やっぱり先にお風呂に入るね、いい?」と聞いてきたので、内心ホッとしながらも、「どうぞ」とだけ言う。

お風呂から上がった彼は、私の仕事部屋にやってきて、小さな声で
「ママ、ごめんね」
と言った。
「何が?」
とパソコンを叩きながら聞いたら、
「ママを怒らせちゃってごめんなさい」
と言う。
「ママを怒らせたことは謝らなくていいけど、泣いて大きな声でひどいことを言ったことは謝ってほしい」
と、伝える。
「うん、わかった。ごめんなさい」
と、彼。

そのまま仕事部屋から立ち去らないので、
「どうした?」
と聞いたら、
「今夜、ママ、お仕事忙しいよね? だからドリトル先生は無理だよね?」
と顔色を伺ってくる。
それとこれとは別感を出したかったので、
「10分だけ待ってくれたら読んであげる」
と答えて急ぎのメールを済ませていたら、寝室から声が聞こえた。
「ママ、やっぱりいいや、すごく眠くなっちゃった」
その言葉から3分もしないうちに、寝息が聞こえてきた。

彼が寝ちゃったので、ついでに、それから1時間ほど仕事をして、明日必要な書籍を探しに書店に行こうと夜道を歩いているときにハッと気づいた。

そういえば私、彼が「ごめんね」と言ったとき、どうして真っ先に伝えなかったんだろう。

「あんなに泣いて怒ってたのに、きもちを変えて、謝ろうと思ったのはすごいことだね」って。
自分の過ちを認めて謝ることは、大人だってなかなかできることじゃない。
まずは、それを伝えるべきだったのに。

後悔しながら家に戻り、寝室をのぞくと、やはり彼は大の字で寝ている。肩を揺さぶって起こしたい気持ちをぐっと抑えて、明日の朝には、ちゃんと伝えようと思う。

一歩進んだり二歩戻ったりしながら、子育ては続くよ。

んでは、また。

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[本日のさとゆみ]
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電話取材 1時間
執筆 3時間
読書 2時間

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